歴史文化をめぐる地域連携協議会

第2回 自然災害から地域の歴史遺産を守る

プログラム 報告書・参考資料

協議会の様子

 2003年には、東北・北海道を中心に、大規模な地震災害が発生しました。とくに6月、7月の宮城県北部連続地震では、県内各地の歴史資料をはじめ、地域のさまざまな歴史遺産に大きな被害がありました。それ以来、その保全・散逸防止のための活動が、宮城史料ネットワークを中心に繰り広げられています。また内閣府は、2003年6月、阪神淡路大震災の経験をもとに、消防庁・文化庁・国土交通省と協力して、「災害から文化遺産と地域をまもる検討委員会」を設置しました。この検討委員会は、さまざま歴史遺産を災害から守っていく方法について、街づくりとも関連づけながら、2004年の夏までに提言をまとめる予定になっていました。  そこで第2回目の協議会は、「自然災害から地域の歴史遺産を守る」というテーマをかかげました。被災地での歴史遺産の保全活動の取り組み、内閣府の検討委員会の審議経過についての報告、あるいは各自治体や住民組織からの提言やコメントをいただきました。近年の被災地での経験や活動から、われわれは何を学び取ったらよいか。また歴史遺産の防災を、単に災害時だけの活動にとどめるのではなく、そこから日常的な地域の歴史遺産の保存・活用をいかに進めてたらよいかなどの点について、議論を深めることができました。

(文責・坂江 渉)

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プログラム

趣旨説明
連携協議会の趣旨および内閣府「災害から文化遺産と地域をまもる検討委員会」について
………神戸大学文学部助教授(センター事業責任者) 奥村 弘氏
 
報告1
宮城県北部連続地震と歴史資料の救済・保全活動について
………東北大学東北アジア研究センター教授 平川 新氏
 
報告2
阪神・淡路大震災と神戸市内の歴史的建造物の被害 〜灘の酒蔵と北野・山本地区を通じて〜
………神戸市教育委員会文化財課主査 小林賢一氏
阪神・淡路大震災からの文化財の復興 〜ものからひとへ〜
………兵庫県教育委員会文化財室係長 村上裕道氏
 
コメント
コメント
………長野県松本市文書館館長 小松芳郎氏
大都市域の歴史資料の救済・保存活動にかかわって
………神戸大学文学部地域連携センター主任研究員 坂江 渉氏
コメント参考資料(平常時・災害時におけるNGOの役割)
………歴史資料ネットワーク事務局長 松下 正和
コメント
………流通科学大学教授 長山雅一氏
 
討論
発言者
福嶋忠嗣・芦屋洋館建築研究会代表
前田章賀・神戸史談会幹事
小林賢一・神戸市教育委員会主査
平川新・東北大学教授
大国正美・神戸深江生活文化史料館副館長
斎木賢一・神戸市文書館主査
藤本卓・淡河町自治協議会副会長
鈴木正幸・センター長
坂本勇・吉備国際大学教授
奥村弘・センター事業責任者

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報告書・参考資料

この協議会の内容については、神戸大学学術成果リポジトリKernel掲載の報告書をご覧ください。

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