事業概要

 人文学研究科地域連携センターは、阪神・淡路大震災で被災した歴史資料を救出・保全するボランティア活動を踏まえ、2002年に設立されました。センターでは、自治体や市民と連携して、歴史文化を活かしたまちづくり支援や、地域歴史遺産を活用できる人材の育成などの活動に取り組んでいます。
 地域歴史遺産とは、古文書・民俗行事・伝承・景観など、人々の生活の理解のために必要なすべての文化財をさします。それは地域社会の結びつきと、まちづくりにとって重要なものです。ところが今日、急速な過疎化・高齢化、自然災害などにより、各地域で守られてきた地域歴史遺産が消滅する危機にさらされています。
 そこで人文学研究科地域連携センターは、地域歴史遺産の保全・活用に向けて、大学の知を活かしながら、以下の4つを主要な柱にして活動しています。

1 歴史文化を活かしたまちづくり支援と自治体史の編纂協力

 地域の歴史文化に関わる展示会の開催、自治体史の刊行など地域史の発信、地元企業との連携事業など、歴史文化を活かしたまちづくり事業を支援しています。

2 災害時の歴史資料の救済・保全

 自然災害時の資料の救出、災害に備えた歴史資料の所在確認調査、水損史料の修復ワークショップ、震災関連行政資料の整理事業への協力、震災資料の保全・活用に関する研究会の開催などをおこなっています。

3 地域歴史遺産を活用できる人材の育成

 「地域歴史遺産保全活用基礎論」「地域歴史遺産保全活用演習」など、将来の地域歴史文化の担い手となる学生教育や、社会人向けの講座、高等学校の授業との連携などをおこなっています。

4 地域の歴史文化をめぐる情報の共有や交流の促進

 市民・自治体・大学の関係者が議論する「歴史文化をめぐる地域連携協議会」の開催、年報『LINK』の刊行、大学間の相互連携など、情報の共有や、関係者の交流をすすめています。

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