豊岡市における連携事業

 豊岡市と当センターとの関わりは、2004年台風23号により但馬地方が甚大な被害を被り、直後から開始された歴史資料ネットワークによる現地被災資料調査で、出石郡但東町(現豊岡市)の調査を実施したことが直接のきっかけでした。この時史料ネットのボランティアとして現地調査に携わった当センターの研究員と但東町にある日本・モンゴル民族博物館のスタッフとの交流が始まり、やがて但東町が豊岡市と合併するにおよび豊岡市と当センターとの関係に発展しました。
 2007年度には、河川整備基金助成テーマ「平成16年台風23号水害による兵庫県北部但馬地域の水損古文書の保全と活用に関する研究」(研究代表:奥村弘)が財団法人河川環境管理財団によって採択されました。この研究助成は2008年5月をもって完了しましたが、本研究の過程では、日本・モンゴル民族博物館を初めとする豊岡市教委のスタッフの協力を得、豊岡市但東町矢根の大石武兵衛家文書や、矢根区有文書、奥矢根区有文書などを調査することができました。また2008年5月には、矢根自治会のご協力を仰ぎ矢根公民館において「矢根地区の古文書説明会・座談会〜大井堰(宣旨ヶ瀧)の歴史〜」というイベントを開催することもできました(参加者20名)。なお、奥矢根区有文書に関しては、別途再調査を行い、奥矢根地区地元でのプレゼン活動など、地域への還元活動が実現することを期待しています。

旧但東町個人家調査

 旧出石郡但東町(2005年4月に豊岡市と合併)における事業は、2004年11月6日に実施された歴史資料ネットワークによる水害被災確認調査を、但東町立(当時)の日本・モンゴル民族博物館および但東町文化財調査委員、但馬史研究会との連携で行なったことがきっかけとなって開始されました。現在のところ、事業は、豊岡市教委文化振興課および日本・モンゴル民族博物館の支援のもと矢根地区大石家所蔵文書の調査を現地で行う形で進められています。これまでの調査概要は以下の通りです。

2005年2月13日大石家住宅建造物概要調査
2006年5月24日概要確認調査
2007年7月16日〜17日土蔵内現状記録調査
2007年8月1日〜2日土蔵内現状記録調査
2007年9月8日〜11日土蔵内現状記録調査、文書仮撮影

 また、大石家の所在する矢根地区が所有している文書群も確認されており、今後はこちらの文書群についても調査を進めていく方針です。

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