まちづくり地域歴史遺産活用講座試行プログラム 第5回 神戸市

 人文学研究科と同地域連携センターが主催する、第5回「まちづくり地域歴史遺産活用講座」の試行プログラムが、9月18日、19日の両日、大学院人文学研究科の小ホールで行われました。
 これは、市民の方々が地域の歴史文化の担い手として、地域遺産を保全・活用するための基礎的知識や技術を学ぶ機会を提供する「まちづくり地域歴史遺産活用講座」の確立をめざす試行プログラムの一つです。現在、人文学研究科が取り組んでいる「地域歴史遺産保全活用教育研究を基軸とした地域歴史文化育成支援拠点の整備」事業(文部科学省採択、平成22年〜24年度) の一環をなし、すでに1回目は昨年の12月姫路市香寺町、2回目は今年2月朝来市生野町、3回目を今年4月尼崎市、4回目を7月に三田市で開いています。
 今回は初めて公募制をとり、神戸市内を中心とする一般市民の方々に受講モニターになっていただくことを、宣伝ポスター・チラシ(市内区役所のまちづくり課、博物館・資料館等)や、新聞折り込みチラシ(大学周辺)などを通して募集しました。これに応じられて参加されたのは、主婦・郷土史研究者・ボランティア活動家など、18名の市民の方々でした。両日の講座の進行は、以下の通りでした。

9月18日 (日)
13:00 開講挨拶、参加者・スタッフ自己紹介 (25分)
13:30 講義「地域歴史遺産とまちづくり」 (50分・奥村弘教授)
14:40 講義「地域の歴史の見方 近現代」(50分・河島真准教授)
15:50 講義・ワークショップ「歴史資料取り扱いの基礎」(100分・板垣貴志特命助教)

9月19日 (月・祝日)
10:00 講義「地域の歴史の見方 古代」(50分・坂江渉特命准教授)
11:00 講義「地域の歴史の見方 中世」(50分・市沢哲教授)
13:10 講義・ワークショップ「災害から地域史料を守る」(50分・吉原大志日本学術振興会研究員)
14:05 講義「地域歴史遺産活用事例の紹介」(30分・坂江渉特命准教授)
14:50 講義「地域の歴史の見方 近世」(50分・木村修二地域連携センター研究員) 15:50 モニター・アンケート記入(30分)
15:30 意見交換会(60分)
17:45 修了書授与、閉講挨拶

 受講後の意見交換会では、モニターの方から、「1講座あたり時間が50分というのは消化不良気味のところもあったが、全体として充実した中身だった」「大学という空間で話を聴くという環境はとても良く、真剣に取り組むことができた」「各講義への質問時間があったのは良かった」「地域歴史文化の見方について、〈虫の眼〉ではなく〈鳥の眼〉で眺める力を養えられた点は収穫だった」「今後、神戸大学の歴史文化をめぐる企画等にも積極的に協力して行きたい」など、おおむね肯定的な意見が寄せられました。
 なお今回の試行プログラムについては、兵庫県教育委員会の共催のほか、兵庫県神戸県民局、神戸市教育委員会、神戸市文書館、こうべまちづくりセンター、神戸市灘区役所まちづくり課の後援を賜りました。

講座風景 講座風景

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