福崎町との連携事業
2013年10月19日〜11月24日 福崎町立神崎郡歴史民俗資料館平成25年度特別展「福崎のくらし〜米づくりと人々〜」開催

 福崎町との連携は、2007年12月に神戸大学と(財)柳田国男・松岡家顕彰会記念館との「共同協力研究」型の調査事業からスタートしました。2008年度は、福崎町立神崎郡歴史民俗資料館の連続講座に当センタースタッフを講師として派遣し、協力を行いました。
 さらに2009年度は兵庫県の重要文化財である大庄屋三木家住宅の修復工事開始(2010年度より)に先立ち、「辻川界隈の地域歴史遺産掘り起こし及び三木家住宅の活用基本構想作成」と題する共同研究を開始し、修復後の三木家住宅活用に向けた取り組みを行いました。辻川界隈検討委員会・三木家住宅活用検討委員会等に出席し、「三木家住宅活用基本構想」作成における助言を行いました。また大庄や三木家保管史料の調査を地元の方々とともに行い、その成果を歴史民俗資料館連続講座や同館の企画展などに反映しました。さらに、このような三木家保管史料に関する調査・研究成果の蓄積と情報発信に努めるべく、ホームページを立ち上げました。

辻川界隈の地域歴史遺産掘り起こし及び三木家住宅の活用基本構想作成

詳しくは「ふくさきの歴史 〜大庄屋三木家〜」のサイトをご覧ください。

ふくさきの歴史

連続講座「地域の歴史遺産を見つけよう〜郷土への誘い〜」への協力

 2008年度、福崎町立神崎郡歴史民俗資料館の連続講座「地域の歴史遺産を見つけよう〜郷土への誘い〜」(3回分)に当センタースタッフを講師として派遣し、協力を行いました。

第1回 2008年5月24日 奥村弘「地域歴史遺産とは〜文化財の新しい見方を考える〜」
第2回2008年7月19日河野未央「水害で被災した史料の修復ワークショップ」
第4回2008年11月22日松下正和「地域の歴史遺産を活かしたまちづくり〜丹波市での事例を中心に」

 奥村講演では、「地域歴史遺産」とは何か、地域の文化財を取りまく近年の新たな状況や、指定文化財だけではない地域の歩みを示す未指定文化財を含めた地域の歴史遺産を活用の方法などについてふれました。河野研究員による水損史料修復ワークショップでは、「地域歴史遺産」としての史料が水損した場合の応急処置法として、ペーパータオルによる吸水乾燥の実演が行われ、参加者も一緒に吸水乾燥を体験することができました。松下講演では、この「地域歴史遺産」を活用したまちづくり例として、丹波市の事例を中心に紹介しました。特に、地区の庚申堂に残る史料を地元の方が中心となって、整理・解読・発表し、その成果をパンフにして地区の全戸に配布したり、展示施設で資料を紹介したりする取り組みの有効性(棚原モデル)について解説を行いました。本講座の参加者は、町内の各地区から参加があり、地域的偏りなくまちづくりに熱心なのが特色だと感じました。