明石市における連携事業

 明石市との連携事業が始まったきっかけは、2010年7月から明石市の依頼を受けて、旧明石藩士黒田家関係の資料群の概要調査を当センターがおこなったことによります。
 その調査結果を明石市に提出した結果、2011年度より古文書を中心とする同資料群の詳細な調査をおこなうことを目的とする受託事業(「明石藩家老関連資料目録作成を通し、近世史の調査研究及び歴史資料の保存活用についての研究」)が本格的にはじまりました。本事業では、江戸時代のものを中心に、古文書の整理・目録を作成するとともに、分量も多く分野も多岐にわたるさまざまなモノ資料の整理もおこないました。
 2012年度には、前年度までの基礎調査をうけ、さらに事業をすすめるために「明石藩士黒田家関連資料調査・補修業務委託」と題した受託事業を開始しました。この事業では、古文書などの諸資料の活用が主眼でしたが、それは2012年9月に、松平家・黒田家旧蔵資料受贈記念速報展として「明石藩の世界」と題する展示会の開催で実現しました。また一部の資料(美術品)については修復をおこなって、将来の活用に備えることも進めました。
 2013年度以降も古文書を中心とする黒田家旧蔵資料の調査・研究をすすめるとともに、その成果を市民へ還元すべく、活動を続けてゆきます。
 なお、明石市では、身近な歴史遺産を調査しその成果にもとづく歴史マップの作成を進めていますが、当センターはその活動へもオブザーバーとして参加しています。