2015年の活動内容

全体

♦国際会議「文化財防災体制についての国際比較研究」プログラム
  • 〈日程・会場〉
  •  ○神戸会議
  •   日時:2015年10月22日(木)13:00~17:30~/10月23日(金)10:00~15:00
  •   会場:神戸大学文学部C棟5階大会議室(両日とも)(神戸市灘区六甲台町1-1)
  •  ○公開フォーラム
  •   日時:2015年10月24日(土)13:00~17:30 ※18:00よりレセプション
  •   会場:神戸大学瀧川記念学術交流会館(神戸市灘区六甲台町1-1)
  •  ○仙台会議
  •   日時:2015年10月27日(火)13:00~17:30
  •   会場:東北大学災害科学国際研究所(仙台市青葉区荒巻字青葉468-1)
  •  ※公開フォーラムは広く一般に公開、神戸会議・仙台会議は研究者に限定したクローズドの研究会となります。

 〈趣旨〉
 膨大な文化財を有するイタリアにおいては、イタリア全土の多様な文化財情報を地理情報と連動させて総合的に管理し、その危険度を評価した「文化財危険地図」(Carte del Rischio)の構築・運用が進められている。

 同様に、日本においても全国各地に多様な歴史資料が質量ともに豊富に残されている。しかし、多発する自然災害や急激な人口減・流動化の進行の影響で、地域社会に所在する歴史遺産は散逸・減失の危機にさらされており、その保存・継承のあり方が大きな転機を迎えている。特に、阪神淡路大震災から東日本大震災を経て、未指定・民間所在の歴史遺産について、いかに防災体制を構築していくは大きな課題となっている。豊富な歴史・文化遺産の存在とその重要性に比して、日本における文化財防災体制は、所有権や管理体制、さらには緊急時の避難・救済方針など、議論すべき問題は多い。

 本会議では、イタリアの「文化財危険地図」に焦点をあて、文化財防災に関する日伊の比較検討をおこなう。講師には、イタリア国立保存修復高等研究所(ISCR)において同システムの責任者を務めるカルロ・カカーチェ氏を招き、文化財危険地図システムの開発経緯や運用状況、同国の文化財保護について理解を深める。さらに、文化財防災および資料救済に関わる日本側からの報告を通して、日伊の文化財防災の現状や課題等について意見交換を行い、国際的な視点から歴史文化・災害文化を支える市民社会のあり方について議論を深める。

  • 〈タイムテーブル〉 ※全日程、逐次通訳あり
  •  ○神戸会議(10月22日(木))
  •   ・13:00~13:05開会挨拶:内田俊秀氏(京都造形芸術大学名誉教授)
  •   ・13:05~13:30趣旨説明:奥村弘(神戸大学人文学研究科教授)
  •   ・13:30~15:30講演・デモンストレーション
  •               :カルロ・カカーチェ氏(イタリア国立保存修復高等研究所)
  •                 「イタリアにおける文化財危険地図システムの構築と運用について」
  •   ・15:45~16:25報告  :二神葉子氏(東京文化財研究所情報システム研究室長)
  •                 「文化財の地震危険度評価とその活用」
  •   ・16:25~17:30質疑応答 司会:内田俊秀氏
  •  ○神戸会議(10月23日(金))
  •   ・9:30   ~10:00報告①:小林健一郎氏(神戸大学都市安全研究センター准教授)
  •   ・10:00~10:30報告②:前田正明氏(和歌山県立博物館主任学芸員)
  •               「和歌山県における津波被害想定地域を対象とした文化遺産所在確認調査について」
  •   ・10:35~11:05報告③:中谷友樹氏(立命館大学歴史都市防災研究所教授)
  •               「文化財防災における地理情報の活用(仮)」
  •   ・11:05~11:35報告④:国立歴史民俗博物館より
  •               歴史資料のデータベース化と資料防災について
  •   ・13:00~15:00総合討論 司会:奥村弘・内田俊秀氏
  •  ○公開フォーラム(10月24日(土))
  •   ・13:00~13:05開会挨拶:北後明彦氏(神戸大学都市安全研究センター長)
  •   ・13:05~13:10ご挨拶:栗原祐司氏(独立行政法人国立文化財機構本部事務局長)
  •   ・13:10~13:45論点整理:奥村弘(神戸大学人文学研究科教授)
  •   ・13:45~15:15講演:カルロ・カカーチェ氏(イタリア国立保存修復高等研究所)
  •              「イタリアにおける文化財危険地図システムの構築と運用について」
  •   ・15:30~16:00コメント①:村上裕道氏(兵庫県教育委員会事務局参事兼文化財課長)
  •   ・16:00~16:30コメント②:朝賀浩氏(文化庁文化財部美術学芸課主任文化調査官)
  •   ・16:30~17:30パネルディスカッション 司会:奥村弘・天野真志氏
  •   ・18:00~19:30レセプション
  •  ○仙台会議(10月27日(火))
  •   ・13:00~13:05開会挨拶:今村文彦氏(東北大学災害科学国際研究所所長)
  •   ・13:05~13:20趣旨説明:天野真志氏(東北大学災害科学国際研究所)
  •   ・13:20~14:50講演:カルロ・カカーチェ氏(イタリア国立保存修復高等研究所)
  •              「イタリアにおける文化財危険地図システムの構築と運用について」
  •   ・15:00~15:30報告①:小谷竜介氏(東北歴史博物館)
  •   ・15:30~16:00報告②:永井康雄氏(山形大学地域教育文化学部)
  •               「東日本大震災における『歴史的建築データベース』の活用とその後の状況について」
  •   ・16:00~16:20報告③:佐藤大介氏(東北大学災害科学国際研究所)
  •   ・16:30~17:30質疑応答 司会:奥村弘
  • 主催等(申請中含む)
  • 〈主催〉
  • 科学研究費基盤研究S「災害文化形成を担う地域歴史資料学の確立-東日本大震災を踏まえて-」研究グループ(研究代表者:奥村弘)、東北大学災害科学国際研究所
  • 〈共催〉
  • 神戸大学都市安全研究センター
  • 〈協力〉
  • 神戸大学人文学研究科地域連携センター、神戸大学震災復興支援・災害科学研究推進室
  • 〈後援〉(公開フォーラムのみ)
  • 兵庫県教育委員会、神戸市教育委員会、イタリア文化会館、神戸新聞社、朝日新聞神戸総局、毎日新聞神戸支局、読売新聞神戸総局、日本経済新聞社神戸支社、産経新聞神戸総局、サンテレビジョン、NHK神戸放送局

 

 

♦第3回地域歴史資料学研究会「2014年8月豪雨災害対応研究会」
  •  日時:2015年3月24日(火)13時30分~17時
  •  場所:神戸大学文学部B棟2階・B235教室
  •  プログラム:
  •  <報告>
  •  西向宏介氏(広島県立文書館)
  •    「広島大規模土砂災害における被災写真の保全活動について-文書館の地域資料保全活動を考える-」
  •  八瀬正雄氏(福知山市まちづくり推進課文化振興係)
  •    「福知山市の対応について」
  •  松下正和氏(近大姫路大学)
  •    「丹波市の事例を中心に」
  •  <質疑応答・討論>
  •  司会・コーディネーター:内田俊秀氏(京都造形芸術大学名誉教授)
  •  参加者:約15名