専任教員紹介
西洋史学専修では、髙田(イタリア中世)、小山(フランス近世)、佐藤(古代ギリシア)、藤澤(冷戦史、現代ドイツ・東欧・ロシア史)、以上4名の教員が教育研究を担当しています。
髙田 京比子 教授:イタリア中世史
ヴェネツィアを中心に、13〜14世紀イタリア都市国家の制度的変遷を、市民の生活レヴェルから見直す試みを行っています。また昨今は、イタリア本土に領土を獲得する以前のヴェネツィアとヴェネト地方の諸都市との交流にも興味を持っており、上記の研究と並行して進めています。
主な著書・論文
(単著)『中世ヴェネツィアの家族と権力』京都大学学術出版会、2017年2月。
(編著)髙田京比子・三成美保・長志珠絵編『〈母〉を問う 母の比較文化史』神戸大学出版会、2021年1月。
(編著)髙田京比子・田中俊之・轟木広太郎・中村敦子・小林功編『中近世ヨーロッパ史のフロンティア』昭和堂、2021年12月。
(共著)前川和也編著『空間と移動の社会史』ミネルヴァ書房、2009年。
(共著)服部良久編著『コミュニケーションから読む中近世ヨーロッパ史』ミネルヴァ書房、2015年。
(共著)齊藤寛海編『世界歴史体系 イタリア史2 中世・近世』山川出版社、2021年3月
(共著)イタリア史研究会編『イタリア史のフロンティア』昭和堂、2022年8月
(論文)“«Commissarii mei Procuratores Sancti Marci». Ricerche sulle competenze dell' ufficio della Procuratia di San Marco(1204-1270)”.
Archivio Veneto, V serie, vol.CLXVI, 2006.
更に詳しくは
こちら(researchmap)
ヴェネツィア(撮影:髙田京比子)
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小山 啓子 教授:フランス近世史
政治史・社会史・文化史の観点から、ルネサンス王政の統治システム・儀礼と祝祭・地方と中央の関係・都市社会に関する諸問題を、フランスの地方都市リヨンを中心に研究している。近年では、河川交通の要所リヨンのトポグラフィ、地方において公職を担う国王役人と都市エリート、16世紀の都市化と地域形成、外国人の移入と定住に関して同時並行的に研究をすすめています。
主な著書・論文
(単著)『フランス・ルネサンス王政と都市社会――リヨンを中心として――』九州大学出版会、2006年。
(共著)共生倫理研究会編『共生の人文学』昭和堂、2008年。
(共著)佐藤彰一他編『フランス史研究入門』山川出版社、2011年。
(共著)南塚信吾、秋田茂、高澤紀恵編『新しく学ぶ西洋の歴史:アジアから考える』ミネルヴァ書房、2016年。
(共訳)J.ダインダム『ウィーンとベルサイユ:ヨーロッパにおけるライバル宮廷 1550~1780』(大津留厚、石井大輔と共訳)刀水書房、2017年。
(論文)« Les députés de Lyon en cour et l'art des communications de la ville et du pouvoir royal au XVIe siècle »,
Parliaments, Estates and Representation, vol. 38, t. 2, 2018, pp. 147-160. (
published online).
(論文)« Les immigrants et l’espace urbain de Lyon au XVIe siècle : une colonie florentine de Lyon »,
French Studies (Society for French Studies, Oxford), 2022.4. (
online version).
更に詳しくは
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リヨン、サン=ジャン大聖堂(Wikipediaより)
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佐藤 昇 教授:古代ギリシア史
これまで、紀元前5−4世紀のアテーナイ政治社会史、古典期からヘレニズム期にかけての東地中海国際関係史に関する論考を発表してきました。最近では、古典期からローマ時代のギリシア世界における神話、歴史叙述、レトリックなどにも関心を広げ、上記のテーマと並行しながら、研究に取り組んでいます。
主な著書・論文
(単著)『山川歴史モノグラフ 民主政アテナイの賄賂言説』山川出版社、2008年。
(編著)佐藤昇編、神戸大学文学部史学講座著『歴史の見方、考え方 大学で学ぶ「考える歴史」』1、2、山川出版社、2018年、2023年。
(編著)小池登、佐藤昇、木原志乃編『『英雄伝』の挑戦 新たなプルタルコス像に迫る』京都大学学術出版会、2019年。
(共著)Chris Carey, Ifigeneia Giannadaki, and Brenda Griffith-Williams eds.
Use and Abuse of Law in the Athenian Courts (Mnemosyne, Supplements, History and Archaeology of Classical Antiquity), Leiden: Brill, 2018.
(共著)Mike Edwards and Dimos Spatharas eds.
Forensic Narratives in Athenian Courts, Abington, Oxon and New York, NY: Routledge, 2019.
(論文)Noboru Sato, "Hellenistic Didyma and the Milesian Past,"
JASCA 5 (2023), 78-98.
(翻訳)ロビン・オズボン『ギリシアの古代:歴史はどのように創られるか』刀水書房、2011年。
(翻訳)ヒュー・ボーデン『アレクサンドロス大王』刀水書房、2019年。
更に詳しくは
こちら(個人HP)
スパルタ兵(スパルタ考古学博物館所蔵、撮影:佐藤昇)
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藤澤 潤 准教授:冷戦史、現代ドイツ・東欧・ロシア史
冷戦期のソ連と東ドイツをはじめとする東欧諸国との相互関係を研究しています。東西対立が安定する1960年代以降、冷戦が体制間経済競争の様相を帯びるようになり、ソ連や東欧諸国の指導部が国民生活の向上をより重視するようになったことから、冷戦と経済問題との関係にも関心を持っています。現在は、1970年代から80年代を中心に、資源問題をめぐるソ連・東欧諸国と中近東・アフリカ諸国との関係にも目を配りながら、グローバルな冷戦史の実態解明に従事しています。
主な著書・論文
(単著)『ソ連のコメコン政策と冷戦』東京大学出版会、2019年2月。
(共著)松戸清裕ほか編『ロシア革命とソ連の世紀 第3巻 冷戦と平和共存』岩波書店、2017年。
(共著)Anna Calori, Anne-Kristin Hartmetz, Bence Kocsev, James Mark, Jan Zofka eds.,
Between East and South. Spaces of Interaction in the Globalizing Economy of the Cold War Berlin: De Gruyter Oldenbourg, 2019.
(論文)「ブレジネフ外交の岐路 : 旧東独史料からみる1970年代ソ連外交」『ロシア史研究』90号、2012年、3-20頁。
(論文)「1970年代におけるソ連の対東欧政策 コメコン内経済関係を中心に」『ロシア史研究』95号、2014年、27-49頁。
(論文)「ソ連のコメコン改革構想とその挫折:1990-91年の域内交渉過程を中心に」『史学雑誌』130編1号、2021年、1-35頁。
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ベルリンの壁、ホーネッカーとブレジネフの熱いキス(撮影:佐藤昇)
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