文化財学講座

・講義紹介

・活動紹介

講義紹介:文化財学/景観文化財学

学芸員資格関係の開講科目一覧

【概要】 神戸大学文学部では、博物館学芸員に関連する史学、美術史学、地理学などの関係者が協力し、資格取得のための関係科目を開講しています。他に国際文化学部や発達科学部でも開講されています。学芸員資格取得の方法について、詳しくは文学部の教務学生係にお問い合わせください。在学生の方は、教務システムからシラバスを確認してください。⇒うりぼーポータル

(科目名) (開講学部)

生涯学習論/社会教育論

発達科学部
博物館概論 文学部・国際文化学部
博物館経営論 文学部・国際文化学部
博物館資料論 文学部・発達科学部
博物館資料保存論 文学部・理学部
博物館展示論 文学部・国際文化学部
博物館情報・メディア論 文学部・国際文化学部
博物館教育論 文学部・発達科学部
博物館実習Ⅰ~Ⅲ 文学部・国際文化学部

  注)過去の例。集中講義等を含みます。詳しい履修方法や最新情報は教務学生係にお問い合わせください。

【特色】 学芸員資格に関する科目は、法改正により2012年から9科目19単位となりました。神戸大学文学部では、これに対応し、多様な授業を提供しています。一部の科目は、外部から専門家を招いて、高度な学習を可能としました。

「博物館実習」は、大きく2つのコースに分かれます。日本史学で扱う古文書を軸に、図書類・紙資料の取り扱いや内容から実技を学ぶコースと、美術史学で扱う美術資料を中心に、絵画や工芸品のあり方から実技を学ぶコースです。最後は兵庫・近畿圏のおもな博物館におもむき、数週間程度、実際の館園で実務に触れ、実地に学芸員の仕事を学びます。

授業では、地域歴史遺産保全活用の活動ともリンクをしています。これは阪神・淡路大震災をきっかけに始まった、古文書資料など地域に残るさまざまな文化遺産を残し、活用していく活動です。文化財に関する専門家を招き、毎年、地域歴史遺産とは何かを講義しています。

文化財(文化遺産、地域歴史遺産)の学習を深める

文化財、博物館学で参考となる図書を、人文図書館のラーニングコモンズに用意しています(附属図書館:パスファインダーKULiP:授業資料ガイド:専門科目@人文科学図書館)。対象授業は、博物館資料論( 地域歴史遺産保全活用基礎論)、博物館資料保存論(文化財学)、景観文化財学です。

なお、資料ガイドの「文化財学」のページでは、博物館学の9科目すべての参考図書を、網羅的に紹介しています。これは、文学部に文化財学の専修が無い点に鑑みたものです。博物館学について体系的に学習できるよう、基本図書と、発展的資料に分けて示しています。主要な図書は、人文科学図書館のラーニングコモンズに、専用のコーナーを設けて集めています。ぜひ利用してください。

文化財学とは、貴重な自然あるいは歴史的に形成されてきた人類の文化的所産について考察する学問です。文化財を収蔵・展示する博物館等は文化財学と深いかかわりがあります。

講義では文化財の全体的枠組みを紹介すると同時に、毎年テーマを変え、絵図などの個別資料、博物館指定管理者制度などを取り上げています。文化財の歴史的価値を理解し、地域、あるいは博物館等で、地域のかけがえのない資料である文化財をどのように収集、保存、調査研究し、活用していくか考えていきます。

博物館資料保存論

文化財学の講義の一部は「博物館資料保存論」を兼ねています。多くの「モノ」は資料として博物館に収蔵されており、この資料の保存について考察するのが博物館資料保存論です。講義では、資料をめぐる博物館のさまざまな活動を紹介し、資料の保存方法や理論の習得を通じて、博物館資料に関する基礎能力を養います。

景観とは何でしょう。景観とは形態に着目した概念で、地表面上にある任意の空間断片を指します。空間であるがゆえに、その取扱いはさまざまです。景観は自然の山河、あるいは村落や田畑、都市といった人間の生活空間そのものです。とくに集落で目にする里山の景色といった景観は、人間活動を反映した歴史的な形成物です。ここに、長い歴史のなかで生まれ、伝え、残されてきた人類の財産である文化財の一つとして景観を捉え、研究する、「景観文化財学」が成立すると言えます。

景観文化財学では①基礎知識・技術の習得、②景観の保存・復元の実際、の2つに分けて教育・研究を進めています。①は「地図から景観を読み解く」として、地理学の調査研究手法である、地形図や空中写真の活用法を実地に学びます。②は現在、「景観の保存・復元の意義」をテーマとし、伝統的建造物群保存地区や文化的景観をはじめとした、地域にある多様な景観を取り上げて考察しています。

活動紹介

サテライト巡回展の開催

神戸大学には、研究の一環で収集された貴重な学術資料が数多くあります。毎年夏から秋にかけて企画展を開き、これらの資料を研究成果とあわせてご紹介しています。

現在、企画展に加え、企画展の内容をコンパクトにした”サテライト巡回展”を、六甲台キャンパスと深江キャンパスなどで実施しています。これは企画展の内容を、より沢山の学生、教職員、市民のみなさまに見ていただくのを目的としています。神戸大学の海事博物館、誓子・波津女俳句俳諧文庫(山口誓子記念館)、大学文書史料室、附属図書館の4つが連携協力している事業です。

サテライト巡回展の詳細は、こちらをご覧ください。一部は展示目録を、神戸大学震災文庫にアーカイブしてあります。

博物館と図書館の機能連携(MLAK)

文化財学講座では、神戸周辺を学生とフィールドワークし、調べて互いに発表・意見交換しながらまとめあげる形式の授業を取り入れています。アクティブラーニングの一種であり、ESD(持続可能な開発のための教育)ともなっています。

授業の一部は人文科学図書館ラーニングコモンズで行っています。これは、図書館の新しい機能、ラーニングコモンズの学習支援機能と、博物館活動の連携です。学修成果は図書館内でポスターとして公開し、「景観文化財の継承と活用」(2016-2017年)、「災害と文化財保存の歴史地理」(2015-16年)といった巡回展にも組み込まれています。

【事例】2014年度前期「文化財学」/「景観文化財学」

指定管理者制度を取り上げ、神戸文学館、明石市立文化博物館を実際に見学し、理解を深めました。どちらも企業体が指定管理者として博物館を施設運営しています。それぞれ館の性格や方針に違いはありますが、市(地域)との関係づくりや、市民への分かり易い展示・普及活動によるアピールなどが重要であるのを学びました。ご協力頂いた館員の方々に、厚く御礼申し上げます。

大学のある西摂平野を対象に、地図と空中写真から景観を読み解く手法を学びました。石屋川流域や、西国街道で、実際に地形図を読みながらフィールドワークを行いました。地図や空中写真から得られる地理的情報は豊富ですが、同時に一面的でもあり、注意が必要です。

(左:神戸文学館にて/右:西国街道の巡検)

2013年度文化財学/景観文化財学

文化財学では博物館資料について、景観文化財学では文化的景観を主に講義しました。

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