神戸大学大学院 人文学研究科/文学部 哲学コース

メンバー

中 真生 准教授(NAKA Mao)

学歴

1997年3月東京大学文学部哲学専修課程卒業
1999年3月東京大学大学院人文社会系研究科哲学専攻修士課程修了
2003年10月ブリュッセル自由大学DEA超領域学科修了
2004年10月ストラスブール第Ⅱマルク・ブロック大学DEA社会学科修了
2005年3月東京大学大学院人文社会系研究科哲学専攻博士課程単位取得満期退学
2007年12月同研究科同専攻同課程修了(博士学位取得)

職歴

成城大学非常勤講師、東京大学大学院人文社会系研究科哲学研究室助手、神戸夙川学院大学准教授を経て、2011年4月より神戸大学人文学研究科准教授。

専攻分野

現代哲学・倫理学

担当授業科目

学部:哲学入門、人文学導入演習(哲学)、倫理学講義、哲学演習、倫理学演習
大学院:倫理学特殊研究、現代思想演習、倫理学演習
全学共通科目:科学技術と倫理

現在の主な研究課題

  1. 苦しみと身体をめぐる倫理学研究
    苦しみあるいは「傷つきやすさ」といった、とくに身体に被る受動的なレヴェルでの「他なるもの」との関係について、レヴィナスやメルロ=ポンティを中心とする現象学や、ジェンダー論、哲学内外の身体論、他者論を検討しつつ考察している。
  2. 「生殖」をめぐる理論的・実践的研究
    近年はとくに、「生殖」を一貫したテーマに据えて研究を展開している。「生殖」には、子どもを生むこと・もつことのみならず、避妊、妊娠、中絶、不妊、出産、養育、また生殖に関わる選択あるいは葛藤(子どもをもつか否か、いつどれくらいもつか、出生前診断を含む生殖技術を利用するか否か、養子を受け入れるか否か…)なども広く含めている。この研究は、次のふたつの方向性を、切り離しがたい形でともに含んでいる。ひとつは、「性」「身体」「他者」の観点から、「生殖」そのものを哲学的・倫理学的に考察すること、もうひとつは、生殖技術、出生前診断、中絶、出産、また生殖とジェンダーの関係などの実際的な側面について、個別事例を(自ら収集したものも含め)参照しながら、現実に照らし合わせて具体的に考察することである。

主な著書、学術論文など

共書
  1. "Some Glimpses at Japanese Feminist Philosophy: In terms of Reproduction and Motherhood," in Contemporary Japanese Philosophy: A Reader, ed. John W.M. Krummel, Rowman & Littlefield International (forthcoming)
  2. "The Otherness of Reproduction: Our Passivity and Control of It" in Nicholas Smith & Jonna Bornemark (ed.), Phenomenology of Pregnancy, Södertörn University Press, 2016, pp.119-140
  3. 松永澄夫・村瀬鋼編著、『哲学への誘い 第2巻 ―哲学の身振り』(担当論文:「問いつめる」)、東信堂、2010年、41-72頁
  4. 熊野純彦・麻生博之編『悪と暴力の倫理学』(担当論文:「苦しみの意味を求めて-レヴィナスから見る悪と苦しみ-」)、ナカニシヤ出版、2006年、48-68頁
学術論文
  1. The Vulnerability of Reproduction: Focusing on Pregnancy and Breastfeeding、 神戸大学文学部哲学懇話会紀要『愛知』、第28号、2016年、pp.3-pp.14
  2. 「生殖と「選択」」、哲学会、『哲学雑誌』、第130巻802号、2015年、116~135頁
  3. 「生殖の「身体性」の共有―男女の境界の曖昧さー」、『理想』、2015年、No.695,103-119頁
  4. 「レヴィナスの思想における『女性的なもの』について-性差と主体のうちの二元性―」、京都ユダヤ思想学会、『京都ユダヤ思想 レヴィナス特集号』、第4号(2)、2015年、 53-86頁
  5. 「生殖と他なるもの」、『神戸大学文学部紀要』、第41号、2014年、19-52頁
  6. “On the control of reproduction : prenatal diagnosis in the reproduction technology”, in Proceedings of the 4th International Conference : Applied Ethics and Applied Philosophy in East Asia, 2014, pp.138-147
  7. 「ヨーロッパにおける他者の思想― レヴィナスの「創造」をめぐる考察を軸に」、日本シェリング協会、『シェリング年報』、16号、2008年、25-39頁
  8. 「レヴィナスにおける主体の両義性(ambiguité)について」、日本現象学会、『現象学年報』、24号、2008年、61-68頁
  9. 「苦しみと希望―レヴィナスの思想から―」、『緩和ケア』、 Vol.17 No.5, 2007年9月号、青海社、407-410頁
  10. 「悪と超越―レヴィナスとナベール―」、東京大学大学院人文社会系研究科・文学部哲学研究室、『論集』第25号、2007年、23-37頁
  11. 「主体の被造性(creatuarialité)-依存における自律」、哲学会、『哲学雑誌』、第121巻793号、2006年、57-80頁
  12. 「レヴィナスにおける「無限の観念」と「内在の超越」」、東京大学大学院人文社会系研究科・文学部哲学研究室、『論集』、第24号、2006年、51-67頁
  13. Yasuhiko Murakami, Mao NAKA, ≪ Dans la culture sans Dieu ? Levinas au Japon ≫, in Cahiersd’Etudes Levinassiennes, n°4, Institut d’Etudes Levinassiennes, 2005, pp.409-440.
  14. 「レヴィナスの”le mal”に見る他なるものとの関係について-身体的苦しみを手がかりに-」、哲学会『哲学雑誌』、第119巻791号、2004年、167-185頁
  15. 「レヴィナスにおける苦しみについて-身体の抗い-」、日仏哲学会、『フランス哲学思想研究』第9号、2004年、144-158頁
  16. 「死を選ぶこと-安楽死と自殺」、東京大学大学院人文社会系研究科哲学研究室、『応用倫理・哲学論集』、1号、2002年、95-106頁
  17. 「レヴィナスの『他者にとり憑かれる自己』において『共感』のありかを考える」、東京大学大学院人文社会系研究科・文学部哲学研究室、『論集』、第19号、2000年、196-211頁
  18. 「レヴィナスにおける『自己保存の努力』(conatus) について」、東京大学大学院人文社会系研究科・文学部哲学研究室、『論集』、第18号、1999年、179-190頁
科研費等報告書・書評・コラム等
  1. (書評)宮坂和男著、『生きること 死ぬこと 物語ること ― 終末期医療と倫理』、晃洋書房、2015年、実存思想協会、『実存思想論集』、31号、2016年 [近刊]
  2. 「男女共同参画・若手研究者支援ワークショップ報告――『男女共同参画』と現象学」、日本現象学会、『現象学年報』、31号、2015年、81-88頁
  3. 「初期レヴィナスにおける『女性的なもの』と『存在のエコノミー』」、科研費報告書(基盤研究(B)、「エコノミー概念の倫理思想史的研究」、麻生博之代表)、2010年、93-108頁
  4. 「人格」、「責任」、「他者」(「概念と方法」)、飯田隆他編、『岩波講座 哲学6 モラル/行為の哲学』、岩波書店、2008年、246-252頁
  5. 「『ランプの宿』その後-五色温泉-」、平成17年度 跡見学園女子大学特別研究成果報告書「『ある日本人の暮し』に見る日本人の生活様式の変化」、2006年、30-37頁、
  6. 「なぎなた教えて半世紀」、同上、80-87頁
  7. 苦しみの意味を求めて―レヴィナスにおける悪と苦しみ―(改訂増補版)、科研費報告書(基盤研究(B)、「事実・行為・規範をめぐる知識の実践的意義の研究?『自然と人為』の対比についての哲学的再検討」(松永澄夫代表)、2006年、98-109頁
  8. recension(書評論文)-Kazuhiko UEDA, ≪ Levinas et Blanchot - le neutre qui ebranle "l'autre"≫, Suiseisya, 2005, Cahiers d'Etudes Levinassiennes n°5, Institut d'Etudes Levinassiennes, 2006, pp.381-387
翻訳
  1. 『ユリシーズ グラモフォン ジョイスに寄せるふたこと』、ジャック・デリダ著、合田正人・中 真生 訳、法政大学出版局、2001年
  2. 「幹細胞研究は許されるべきか」、ピーター・シャーバー著、伊藤美惠子・中 真生訳、『死生学研究』、東京大学21世紀COEプログラム「生命の文化・価値をめぐる死生学の構築」、2005年春号
学会発表・講演等
  1. “Some Glimpses at Japanese Feminist Philosophy: In terms of Reproduction and Motherhood” in the Workshop within the framework of the Seminar in Feminist Continental Philosophy in Stockholm (collaboration between Gender Studies at Stockholm University and Philosophy at Södertörn University), 2017年6月12日, Stockholm University
  2. “Some Glimpses at Japanese Feminist Philosophy: In terms of Reproduction and Motherhood” 第4回科研「傷つきやすさと有限性の現象学」研究会(基盤研究(B)代表:浜渦辰二「北欧現象学者との共同研究に基づく人間の傷つきやすさと有限性の現象学的研究」報告会)、2017年5月27日、日本大学通信教育部
  3. “Some Glimpses at Japanese Feminist Philosophy: In terms of Reproduction and Motherhood” in "Crossing Feminist Thoughts in Japan and Korea: Raicho Hiratsuka as Our Companion", New Steps in Japanese Studies / Part-IX/ 日本文化社会インスティチュート・倫理創生プロジェクト共催、2017年4月6日、神戸大学
  4. 「生殖の身体性と他者性」、第1回科研「傷つきやすさと有限性の現象学」研究会(基盤研究(B)代表:浜渦辰二「北欧現象学者との共同研究に基づく人間の傷つきやすさと有限性の現象学的研究」報告会)、2016年7月18日、大阪大学
  5. “Reproduction and Vulnerability: Pregnancy and Breastfeeding”, Finnish-Japanese Research Collaboration: International Symposium “Phenomenology of Vulnerability and Limits”, 2016年3月2日、大阪大学
  6. “The Otherness of Reproduction: our passivity and control of it”, The Nordic Society for Phenomenology, 2014年4月25日, University of Helsinki.
  7. “On the control of reproduction : prenatal diagnosis in the reproduction technology”, The 4th International Conference: Applied Ethics and Applied Philosophy in East Asia、神戸大学、2013年4月7日
  8. 「生殖と他なるもの」、哲学会ワークショップ「性と生殖」にて提題、東京大学、2012年11月3日
  9. 「レヴィナスの思想における『女性的なもの』についてー性差と主体のうちの二元性―」、京都ユダヤ思想学会シンポジウム「レヴィナス」にて提題、京都大学、2011年12月18日
  10. 「ヨーロッパにおける他者の思想― レヴィナスの「創造」をめぐる考察を軸に―」、日本シェリング協会シンポジウム「ヨーロッパ」にて提題、日本女子大学、2007年12月9日
  11. 「レヴィナスにおける主体の両義性(ambiguite)について」、日本現象学会、大阪大学、2007年11月11日
  12. 「悪の超越-レヴィナスとナベール-」、日本哲学会、一橋大学、2005年5月21日
  13. 「レヴィナスにおける《 la souffrance 》と《 le mal 》の関係~身体性を手がかりに~」、哲学会、東京大学、2004年4月24日

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