神戸大学大学院人文学研究科文化構造専攻国文学教育研究分野
神戸大学文学部人文学科国文学専修



 ホーム | 専修・教育研究分野案内 | 教員紹介 | 国語国文学会 | 国文論叢 | 国文学研究ノート | リンク 


国文学教育研究分野には、古典文学、近代文学、国語学、日本語教育学の教員が配置されています。
学生の多種多様な研究テーマや進路志望に対応できるよう、国語国文学の諸領域をカバーしています。



樋口 大祐(日本中世文学、東アジア比較文学)
私の研究の第一のテーマは、中世日本の歴史文学を対象に、歴史叙述が世界の多元性に対応する複数の視点を持つための仕組みを探究することです。第二のテーマは、前近代の日本文学を東アジア比較文学の枠組みの中に位置づけることで、特に複数の地域の言語文化と関係を有する多重所属者の軌跡から、彼らの世界認識を読み取ることを課題としています。授業(演習)では『平家物語』等のテクストを丁寧に読むことを通して、受講生が中世日本という時代と文化に対し、深い知識・見識を持ちうるようになることをめざしています。

梶尾 文武(日本近代文学)
昭和期における文学と思想の複合的展開を研究の対象としている。具体的には、三島由紀夫の小説・戯曲・評論を中心に、1940年代から60年代までの文学作品と文芸批評・政治思想の連関に注目し、大衆社会における「文学」の変容過程を考察してきた。近代日本の文学者と思想家に即して、文体、叙法、あるいは表現者の方法意識や無意識といったミクロな水準に降りたって表現を把握するだけでなく、国家的社会的イデオロギーと表現が切り結ぶマクロな相関性を解明することを目指している。表現を歴史に問い、歴史を表現に問う「解釈」の経験を受講生と共有したい。

石山 裕慈(国語学(国語史))
中世以前の日本語の歴史に関心があり、特に日本語音韻史を中心とした日本漢字音史(つまり漢字の「音読み」の歴史)を研究しています。古代中国語を当時の日本人がどのように受け入れ、それがどのように変わっていったのか、という点に興味を抱いています。個別の研究テーマとして、字音声調と漢語アクセントとの相関関係や、学習の場によってどのような違いがあったのか、またそれが日本漢字音の形成にどのように関わってきたのか、などといったことにも着目しています。

有澤 知世(日本近世文学)
江戸戯作の第一人者である山東京伝の営為(戯作執筆・考証・煙草入れ店の経営など)を、主な研究対象としている。 具体的には、京伝をはじめ、当時の知識人たちが取り組んだ考証に注目し、それがどのような人的交流のもとで如何なる資料を参照して行われたものであるのかを明らかにすることによって、当時の「知」の蓄積と伝達の様相を考察するとともに、いわゆる「雅」の営為である考証の成果が、「俗」の営為である戯作作品のなかに顕れる現象について分析することで、近世後期の俗文芸の在り方を理解することを目指している。

實平 雅夫(日本語教育学)
日本語の教育や学習は個人的な行為であるが、外的要因の影響と同時に教授者・学習者の意志がその形態や結果に影響を与えていくことに興味を持っている。また、留学生センターの日本語教育に関わる中で、言語能力と文化能力の関係性にも興味を持っている。大学院では、日本語書記史の言語史的側面及び文化史的側面からの総体的把握に努めること、また、フォリナートーク・ティーチャートークの様々なテーマを取りあげ、関連する先行研究を精読し、国語学の素養に優れた高度な日本語日本文化教育に携わる人材の養成を目指している。


 ホーム | 専修・教育研究分野案内 | 教員紹介 | 国語国文学会 | 国文論叢 | 国文学研究ノート | リンク