神戸大学大学院人文学研究科文化構造専攻国文学教育研究分野
神戸大学文学部人文学科国文学専修



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神戸大学文学部国語国文学会は、国文学教育研究分野の教員、学生、卒業生を会員とする組織です。国文学会の機関誌として、同窓会誌の性格を持つ『神戸大学文学部国語国文学会報』を毎年発行しています。
その下部組織に神戸大学文学部国語国文学会研究部会があります。研究部会は現在会員200名で組織され、年1回研究発表会を開催しています。研究発表会では、他大学の研究者の講演や大学院生の研究発表が行われます。
研究部会の活動の主たる目的は、神戸大学文学部国文学専修の卒業生と人文学研究科の在籍・修了生で教育・研究職に従事している者の相互研鑚を目的とするものですが、『国文論叢』の発行もその重要な仕事です。


神戸大学文学部国語国文学会2022年度研究部会プログラム

開催日:8月26日(金)・27日(土)
オンライン(Zoom)同時中継

<8月26日(金)  会場:文学部B棟331教室(予定)>
10:30~10:40 開会の辞
10:40~15:45 研究発表会
香取千春(修士2年) 『吾妻鏡』文治五年奥州合戦記事における武功譚の作為性――畠山氏と小山氏を中心に――
穆逢春霖(博士1年) 『松浦宮物語』研究――「唐土」の再構築について――
都田康仁(博士1年) 高浜虚子「俳諧師」と印象描写
朱信樺(博士1年) 内田百閒『冥途』における聯想
星住優太(博士1年) 小島信夫「アメリカン・スクール」論――記憶の行軍――
16:00~17:00 総会

<8月27日(土)  会場:文学部B棟132視聴覚室>
13:30~ 受付
14:00~ 開会
■シンポジウム
近世俗文芸の作者の〝姿勢(ポーズ)〟――序文を手掛かりとして

中村幸彦は『戯作論』(角川書店、1966)で、近世俗文芸の作者は基本的に知識人であり、〝余技〟として綴った読本や狂歌といった俗文芸作品に対して、彼ら自身が見識や見得を以て「戯」の遁辞を用いたことを指摘する。
遁辞を用いたのは、〝余技〟を、和歌や漢詩といった雅文芸と区別する意識があるためである。言い換えれば、作者は、雅俗にわたる文芸、営為の中に自身の作品を位置づけながら、その位置にふさわしい姿勢(ポーズ)をとっているのであり、作者の姿勢の在り方は、俗文芸の世界に遊ぶという営為の本質であると考えられよう。我々は、作品とともに〈作者〉の虚構性について意識的にならなければならない。
さて、飯倉洋一が「『春雨物語』序文考」(『秋成考』翰林書房、2005)で「『春雨物語』の虚構は序文からすでにはじまっており、『春雨物語』各篇の語り手同様、序の書き手も秋成によって設定された虚構の人物である、という考え方も成立しうる。」と述べたように、〈作者〉のふるまいを考える上で、序文の虚構性は重要な手がかりとなるだろう。
このシンポジウムでは、特に18世紀・19世紀の上方・江戸の知識人たちによって綴られた、演義小説、読本、狂詩・狂文、草双紙といった諸ジャンルの序文を切り口に作者の姿勢について論じ、当時の知識人らにおける雅俗観や作者の虚構性といった問題について、新見を得ることを目指す。

14:00~14:10  開催趣旨説明・登壇者紹介
14:10~15:55
丸井貴史(専修大学准教授) 序文の虚実――『太平記演義』を中心に
天野聡一(九州産業大学准教授) 『雨月物語』序文小考
飯倉洋一(大阪大学名誉教授)  作られた序者――『ぬば玉の巻』と『春雨物語』に即して」
小林ふみ子(法政大学教授)  主体の虚構性と実体性――大田南畝周辺から
有澤知世(本学助教)  自序に登場する〈作者〉――山東京伝の戯作から
16:15~17:50 登壇者討議・全体質疑

17:50~18:00 閉会の辞

■シンポジウム登壇者プロフィール
丸井 貴史
専修大学准教授。初期読本を中心とする近世中期小説と、近世期における白話小説の受容について研究する。主な業績に、『白話小説の時代―日本近世中期文学の研究―』(汲古書院、2019年)、『読まなければなにもはじまらない―いまから古典を〈読む〉ために―』(文学通信、2021年、共編)等。

天野 聡一
九州産業大学准教授。国学・読本を中心に近世期における古典受容について研究する。主な業績に、『三弥井古典文庫 雨月物語』(三弥井書店、2009年、共編)、『近世和文小説の研究』(笠間書院、2018年)等。

飯倉 洋一
大阪大学名誉教授。上田秋成を中心とする上方文壇人的交流、「奇談」を中心とする十八世紀の仮名読物史について研究する。主な業績に、『秋成考』(翰林書房、2005年)、『上田秋成―絆としての文芸―』(大阪大学出版会、2012年)等。

小林 ふみ子
法政大学教授。江戸狂歌および大田南畝周辺の文事について研究する。主な業績に、『天明狂歌研究』(汲古書院、2009年)、『大田南畝―江戸に狂歌の花咲かす―』(岩波書店、2014年)等。

有澤 知世
神戸大学助教。山東京伝の諸活動を中心に、近世後期の俗文芸について研究する。主な業績に、「京伝作品における異国意匠の取材源―京伝の交遊に注目して―」(『近世文藝』104、2017年6月)、「山東京伝の考証と菅原洞斎―『画師姓名冠字類鈔』に見る考証趣味のネットワーク―」(『国語国文』86(11)、2017年11月)等。

■問い合わせ先
kokubun_ronsou@yahoo.co.jp (『国文論叢』編集事務局)


(過去の研究部会)
令和3年度神戸大学国語国文学会研究部会

(1日目・講演会)
<題 目>人文学研究とDX―その展開と可能性
<講演者> 山本和明(国文学研究資料館教授)
<日 時> 8月20日(金)13:30~15:10
<開催形態> オンライン(Zoom使用)
(主催:神戸大学人文学研究科・文学部(人文学推進インスティテュート)/国文学研究資料館古典籍共同研究事業センター、共催:神戸大学文学部国語国文学会、後援:古典籍研究国際コンソーシアム)

 人文学研究を取り巻く環境は、近年、大きな変革期を迎えている。本年3月に公表された「第6期科学技術・イノベーション基本計画」には、はじめて「人文・社会科学の振興と総合知の創出」と云った項目が設定された。人文学を含む諸学の連携により「総合知」の創出を目指すというのである。COVID-19の流行を契機として、研究交流のリモート化や研究設備への遠隔操作、データ駆動型研究の拡大など、世界的にみて、研究活動のDX化がそれを後押ししている。DXとはデジタルトランスフォーメーションのことで、ITの浸透が、人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させることを指す。なにも難しく考える必要はない。距離や時間といった制約を離れ、最新の研究情報を自宅に居ながらにして獲得しうるのだ。ただし、そうした情報を入手し、活用するには一定のリテラシー能力をもたなくてはならない。今回の講演では、国文学研究を中心に、近年のデジタル環境での研究動向と情報、将来の展望について話題としたい。

(2日目・研究発表会)
<日 時> 8月21日(土)13:30~17:00
<開催形態> オンライン(Zoom使用)

・明治期における「処理」「処置」「処分」「処断」の意味・用法に関する一考察/何 芸芃(本学博士課程後期課程2年)
・萩原殿の進子内親王──南北朝期を生きる皇女歌人についての伝記考察──/金 亜奇(本学博士課程後期課程1年)
・安部公房「榎本武揚」論/長澤拓哉(本学博士課程後期課程2年)
・疑念の小説──坂口安吾「犯人」あるいは「山の神殺人」──/西田正慶(本学博士課程後期課程1年)


令和2年度神戸大学国語国文学会研究部会・総会

日時  12月19日(土)午後1時~
場所  オンライン(Zoom利用)

【研究発表】
『曽我物語』に見られる東国武士たちと頼朝の関係――畠山重忠を中心に――/マッケンジー・コーリ(本学博士課程後期課程1年)
戦後における能楽界のジェンダー的変化と『近代能楽集』/霍 思静(本学博士課程後期課程研究生)


2019年度神戸大学国語国文学会研究部会

日時  8月24日(土)午後1時~
場所  瀧川記念学術交流会館2階(神戸大学文理農学部敷地内)

第1部【研究発表】(午後1時~)
豊島与志雄「沼のほとり」における空白と決定不能性/河内美帆(本学博士課程後期課程1年)
織田作之助『可能性の文学』再考/呉 海洋(本学博士課程後期課程1年)

第2部【シンポジウム】(午後2時40分~)
テーマ:漱石論の現在
写生文から小説へ――初期漱石について――/武田信明(島根大学法文学部教授)
漱石のジェンダー――『虞美人草』に寄せて――/森本隆子(静岡大学人文社会科学部准教授)
ディスカッション(司会・コメンテーター:西村好子)



平成30年度神戸大学国語国文学会研究部会

日時  8月25日(土)午後12時30分~
場所  瀧川記念学術交流会館2階(神戸大学文理農学部敷地内)


【研究発表】
(12時40分~)
日本語教育における自律学習の行動研究――異なる学習環境における中国語話者を中心に――/朱 一平(本学博士課程後期課程1年)
推量を表すダロウとノデハナイカ――人文科学系学術論文における使用実態――/馮 雁鴻(本学博士課程後期課程1年)

(14時10分~)
明石物語の位相/松本瑞貴(本学博士課程前期課程2年)
『西宮左大臣集』の成立について/森田知之(本学博士課程後期課程1年)

(15時40分~)
遠藤周作『沈黙』における語りの問題/越田早央里(本学博士課程前期課程2年)
ニッポンをめぐる妄想――小松左京「SFルポ」における戦後日本像――/徐 翌(本学博士課程後期課程1年)

平成29年度神戸大学国語国文学会研究部会

日時  8月20日(日)午後1時~   
場所  瀧川記念学術交流会館2階(神戸大学文理農学部敷地内)


【研究発表】
「状態の発生」・「動作の完了」の問題点とその解決/井上高輔(本学博士課程後期課程1年)
日韓両言語における文末表現の男女差について――依頼場面を中心に――/ 李 玧周(本学博士課程後期課程1年)
寺山修司戯曲「阿呆船」論――歴史の劇的比喩――/劉 夢如(本学博士課程後期課程1年)
リービ英雄における翻訳とアイデンティティー――「なる」ことをめぐって――/トーマス・ブルック(本学博士課程前期課程2年)


平成28年度神戸大学国語国文学会研究部会


日時  8月20日(土)午後1時~   
場所  瀧川記念学術交流会館2階(神戸大学文理農学部敷地内)

第1部 【研究発表】
夢想のテロル──中上健次「十九歳の地図」論──/松田 樹(本学博士課程前期課程2年)
物語の氾濫──古井由吉「聖」について──/竹永知弘(本学博士課程後期課程1年)
「ことになる」の一考察──中国語話者への教育に向けて──/陳 秀茵(本学博士課程後期課程1年)

第2部 【講演】
人形浄瑠璃文楽、伝統演劇の魅力(と苦難)/ボナヴェントゥーラ・ルペルティ(ヴェネツィア大学教授)


平成27年度神戸大学国語国文学会研究部会


日時  8月22日(土)午後1時~   
場所  瀧川記念学術交流会館2階(神戸大学文理農学部敷地内)

第1部 【研究発表】
太宰治の中期作品における故郷/大北彩香(本学博士課程前期課程2年)
条件表現の指導について/郭 聖琳(本学博士課程後期課程2年)

第2部 【シンポジウム】
テーマ:近代意識の発生と古典への回帰
キッチュとしての古典──保田與重郎と三島由紀夫──/梶尾文武(本学准教授)
『源氏物語』古典化のあゆみ/福長 進(本学教授)
司会・コメンテーター/樋口大祐(本学准教授)
平成26年度神戸大学国語国文学会研究部会

日時: 8月23日(土)午後1時~ 
場所: 瀧川記念館2階

第1部【研究発表】
冷泉聖代の始発における周公旦受容について/鄭 寅瓏(本学博士後期課程1年)
現代日本語におけるスピーチレベル――同学年の女子学生の初対面会話を通して――/賈 璐(本学博士後期課程2年)

第2部【シンポジウム】
テーマ:国語教育の現状と課題(司会:西村好子(本学非常勤講師))
題目・報告者:
①『夢十夜』の解釈と鑑賞――読みの方法を考える教材として――/藪本勝治(灘中学校・高等学校教諭)
②自習教材『マスター古文』シリーズの作成――おもしろさと文法理解のために――/石堂有紀(兵庫県立姫路飾西高等学校教諭)
③「言語活動の充実を図る」ための一実践――競技ディベートを通じて――/川端優樹(兵庫県立西宮南高等学校教諭)
④短歌指導のこれから――新しい韻文指導の方法とその可能性――/石山貴裕(大阪市立鶴見商業高等学校教諭)
⑤全体討議


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