英米の現代詩を読む。現代詩とはどんなものかという関心があり、その世界を覗いてみたい人向け。授業方針は講義第一回目に説明するので、受講希望者は必ず出席のこと。テキスト:『現代詩を楽しく』(朝日出版社、1992)
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詳細] どんな詩でも、まずその
音に耳を傾ける。音のうえの技巧については、知らない場合は韻律の解説書に当たる。つぎに、ピリオド(
'.')を探し、どこからどこまでがセンテンスをなしているかを頭に入れ、その構文を読み解く。構文上、通常の英語構文と違うところがあれば、音の必要上ではないかと疑ってみる。
意味の解釈は考えぬくほかない。手助けとなりそうなものは何でも活用する。たとえば、語源欄のくわしい辞書(できれば
OED)、註釈、インターネット上の各種資源(私の
ウェブサイトにも手がかりがある)等々。一行の解釈に時間がかかることがあっても不思議ではない。詩の全体、その音、テーマ、場面等を思いめぐらし、詩の像が前景化されてくるのを静かに待つ。詩は、特に難解な現代詩は、急いで読むことは無理。
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韻律の解説書] 何か一冊というなら、
Philip Hobsbaum: Metre, Rhythm and Verse Form (The New Critical Idiom. London:Routledge, 1996) を薦める。日本語では『英語の発音と英詩の韻律』(英潮社、1991)が参考になる。