IJS 神戸大学大学院人文学研究科 日本語日本文化教育インスティテュート - Institute for Japanese Studies, Graduate School of Humanities, Kobe University -
TOP > 運営委員

運営委員

インスティテュート長
釜谷 武志 (KAMATANI Takeshi)
神戸大学大学院人文学研究科 教授
【専門分野:中国古典文学】
 唐代以前の詩文を対象に、当時の宗教思想や文学思想と関連づけて、新たな解釈を試みている。とりわけ、民間歌謡である楽府詩を礼楽制度の変遷の中でとらえ直すこと、両漢期における文学作品の創作法を追究すること、を当面の課題にしている。院生諸君には、文献資料の精緻な読解力を養うことと、それにもとづき、通説にとらわれない大胆な発想で、文学史を書きかえるような研究成果を出してくれることを期待している。

副インスティテュート長
實平 雅夫 (SANEHIRA Masao)
神戸大学留学生センター 教授
【専門分野:日本語教育学】
 日本語の教育や学習は個人的な行為であるが、外的要因の影響と同時に教授者・学習者の意志がその形態や結果に影響を与えていくことに興味を持っている。また、留学生センターの日本語教育に関わる中で、言語能力と文化能力の関係性にも興味を持っている。大学院では、日本語書記史の言語史的側面及び文化史的側面からの総体的把握に努めること、また、フォリナートーク・ティーチャートークの様々なテーマを取りあげ、関連する先行研究を精読し、国語学の素養に優れた高度な日本語日本文化教育に携わる人材の養成を目指している。

林原 純生 (RIMBARA Sumio)
神戸大学大学院人文学研究科 教授
【専門分野:日本近代文学(明治文学)】
 明治十年代の新聞や雑誌に掲載された小説(つづき物)を中心に、日本近代文学の発生期の様相を調べている。様々な資料や文献を博捜し、そこから新しい日本の近代文学研究の視点が獲得できるように、また、前期課程から後期課程に向けて着実な階梯を経て成果が得られるよう、院生達とともに研究を深めたい。文学史では埋没して触れられていない、未知ではあるが重要な作品を発掘するのが楽しみである。今まで文学作品として認められていないものを文学作品として読み替える楽しみもある。

鈴木 義和 (SUZUKI Yoshikazu)
神戸大学大学院人文学研究科 教授
【専門分野:日本語文法】
 これまで現代語および古代語の条件・接続法の問題を中心に研究してきたが、今後はこの問題をさらに掘り下げて、英語などの外国語との関係、古代日本語との関係、条件文論理との関係、モダリティー・取り立て助詞など様々な文法要素との関係などを十分に考慮した上で、現代日本語の条件文の体系を明らかにし、その詳細を記述していきたいと考えている。また、条件表現の変遷を新たな理論的視点から見直していくことも課題としていきたい。

岸本 秀樹 (KISHIMOTO Hideki)
神戸大学大学院人文学研究科 教授
【専門分野:言語学(統語論、語彙意味論)】
 主な研究課題として、語彙と句構造の研究。文法関係と語彙項目の関係を決める要因にはどのようなものがあり自然言語にどの程度異なる文法関係が許されるかということについて調べている。また、句構造の研究では、言語を構成する統語的な基本単位である句構造の性質を明らかにし、それが普遍文法に於いて果たす役割について研究している。大学院のゼミでは、ディスカッションを通じて、言語学の考え方、分析方法などを学び、各自のテーマにあった方法論について考えてゆくために,統語論、語彙意味論の論文を読んでいる。

市澤 哲 (ICHIZAWA Tetsu)
神戸大学大学院人文学研究科 教授
【専門分野:日本中世史】
 日本中世史、とくに鎌倉から室町初期の政治史を専攻している。①中世公家政権の構造的特質とその展開を解明すること、②建武新政から室町幕府成立期にかけての公武関係の特質と天皇の政治的地位を解明すること、③地域社会から南北朝内乱の意味を問うこと、を中心に研究を進めてきた。最近では、地域史研究を社会教育やまちづくりにどう活かすかという問題にも興味を持っている。研究史を誠実にたどり、史料を精緻に分析することに重点を置くことを、自戒を込めて、授業の指針としている。

朴 鍾祐 (PARK Jong Woo)
神戸大学留学生センター 教授
【専門分野:日本近世文学】
 江戸時代の国学を中心に研究を行ってきたが、国学の研究は自国認識に様相を呈しながら周辺との関係性を端的に表せる要素が強い。自国の捉え方を他者との関係の中で自己規定していくことは大変興味深い。「国学」という特殊なアングルを通して自国中心的発想の普遍性を見出す。韓国文学、思想との比較の視点から日韓それぞれの文学、思想の表象がより鮮明にされていくことを目指す。さらに「国学」の排他的性格だけではなく、相互受容性がもたらす文化の重層性の発見を新たな研究領域として試みていきたい。

矢田 勉 (YADA Tsutomu)
神戸大学大学院人文学研究科 准教授
【専門分野:国語学(国語史)】
 主として仮名の誕生から近代に至るまでの日本語文字・表記史、および日本における文字研究史を研究している。和化漢文・宣命体・平仮名文・片仮名文・漢字仮名交じり文等、多様な書記体を生み出した複線的な発展過程を有する日本の書記史の全体像を解明・記述し、またそのことを日本人自身がどう意識化してきたかを明らかにするとともに、それを通して文字記号の一般的特質や記号体系の史的変遷原理についても考究することを目標としている。

リチャード・ハリソン (Richard HARRISON)
神戸大学留学生センター 准教授
【専門分野:教育工学、日本語教育学、言語学】
 イギリス人です。イギリス、オーストラリア、日本で日本語を教えてきましたが、自分が元留学生ですので、いつも学習者の立場から日本語学習を見ており、毎日新しい発見があります。専門は教育工学で、常に語学教育をより面白くて楽しいものにするため、社会構成主義という理論を中心にコンピュータで何ができるかを考えています。もっと学習者の学習行動、最適な学習 環境構築などを考えていかなければならないと思っています。一緒に考えて行きませんか?

高梨 信乃 (TAKANASHI Shino)
神戸大学留学生センター 准教授
【専門分野:現代日本語文法、日本語教育】
これまでの主な研究テーマは、次の2つである。
(1) 現代日本語のモダリティについての考察
 特に、従来あまり研究されてこなかった、「べきだ」「なくてはいけない」「ほうがいい」といった形式によって表される「評価のモダリティ」を体系的に研究・記述することに取り組んでいる。
(2) 日本語教育文法
 日本語教育のために真に有用な文法記述の構築を目指して、教育現場と文法理論の双方向の視点から検討を重ねている。
 今後は、①と②をさらに深めつつ、より広い視野からことばをめぐる現象を発見し、追求していきたいと思っている。

黒田 千晴 (KURODA Chiharu
神戸大学留学生センター 准教授
【専門分野:比較国際教育学】
 改革開放以降の中国の高等教育改革、特に高等教育の国際化に向けた動向、国際教育政策に関心を持ち、比較国際教育学的視点から研究を進めてきた。具体的には、中国政府の外国人留学生教育政策、国家公費派遣留学政策、海外留学者の帰国奨励策、中国語教育の普及・振興などの対外中国語教育政策及び海外における孔子学院の展開などの研究に取り組んでいる。また、現在は、中国、韓国、日本の東アジア3カ国の国際教育政策における「競争」と「協働」のメカニズムに関心を持っている。

全 美星 (JEON Miseong
神戸大学大学院人文学研究科 講師
【専門分野:日本近代文学、日韓比較文学】
 日清戦争直後に明治文壇で活躍した広津柳浪の作品を中心に、明治20~30年代の文学状況を研究している。研究史上リアリズム文学の発展途上段階として片付けられる当時の文学作品のあり方を具体的に確認する。また、同時代に発表された所謂「家庭小説」や、黒岩涙香が手がけた翻案小説等が、1910年代以降、韓国(朝鮮)で翻案され受容された様相についても考察を進めている。さらに、近年韓国では最新の日本現代小説が数多く翻訳され人気を得ているが、その翻訳や受容の背景を含め韓国、また日本の今現在の文学状況にも関心を広げたい。

稲岡 大志 (INAOKA Hiroyuki
神戸大学大学院人文学研究科 助教
【専門分野:西洋近代哲学】
 ライプニッツを中心とした17世紀のヨーロッパ哲学に関して、哲学史的文脈を掘り起こしつつ現代的意義を明らかにすることを目指した研究を行っている。主な問題関心は、哲学者が同時に数学者でもあり得たこの時代に特有の理念である普遍数学の諸相を解明することにある。具体的には、これまでは主にライプニッツの幾何学研究が持つ哲学的意義を明らかにする研究を行ってきた。さらに、こうした研究から得られた知見を現代において再評価することも研究課題の一つである。また、スポーツに関する概念分析や現代社会におけるスポーツのあり方に関する研究も行っている。

住田 哲郎 (SUMIDA Tetsuro
神戸大学大学院人文学研究科 学術推進研究員
【専門分野:日本語学】
現在取り組んでいる研究テーマは、以下の2つである。
(1) 日本語ヴォイスの認知文法論的考察
 主に日本語の受動態、逆行態に関する言語現象に焦点を当て、認知文法論的な立場から、それらを統合的に説明できる認知モデルの構築に取り組んでいる。
(2) て形補助動詞
 て形補助動詞がそれぞれ元の本動詞から文法化する過程を詳細に分析し、それらと主要文法カテゴリー(テンス・アスペクト、ヴォイス、モダリティ)との関連性を追究していきたいと考えている。



 
Page Top
Copyright (C) Institute for Japanese Studies, Graduate School of Humanities, Kobe University