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教員紹介

准教授 久山雄甫 HISAYAMA Yuho  [KUID]

履歴

1982年生。
学歴:京都大学総合人間学部卒業、京都大学大学院人間・環境学研究科博士前期課程修了。2013年にダルムシュタット工科大学PhD.(哲学)、2021年に京都大学博士(人間・環境学)。
職歴:ダルムシュタット哲学実践研究所客員研究員、日本学術振興会特別研究員(DC2/PD)、京都女子大学非常勤講師などをへて、2013年より神戸大学大学院人文学研究科講師、2016年より同准教授。

専門分野

ドイツ思想史、比較文化論
研究の根本テーマは「ガイスト」の概念史である。「プネウマ」(希)や「スピリトゥス」(羅)の原義を受け継ぎ、「精神」や「霊」から「息吹」や「気風」まできわめてひろい意味を持つにいたったこの語が、いかなる役割を近代ドイツ語圏で担っていたか、これまでゲーテを中心にして論じてきた。今後は概念史研究を発展させ、ゲーテの形態学的思考がきりひらく世界の捉え方を、現代的な視点から再考していきたい。
また、「プネウマ」「スピリトゥス」「ガイスト」がもつ含意は、東アジア思想の基礎概念のひとつである「気」が指し示す意味内容と多くの部分で重なり合う。洋の東西をまたぐこうした類似性の内実を探るために、日本語で「気」や「けはい」と呼ばれる現象を、「雰囲気の現象学」の方法論を用いて考察してきた。
近代ドイツにおける異文化像の形成にも関心をもっている。なかでもアレクサンダー・フォン・フンボルトやヘルマン・カイザーリンクといった世界旅行者がいかにして非ヨーロッパ的な風土や文化と出会い、それがどのような思想史的・文明論的意義をもつにいたったのか、原典を読み直しつつ明らかにしていきたい。

主な著書・論文

  • 「ゲーテとフィチーノのスピリトゥス論」『モルフォロギア』30号 (2008), 52-69頁。
  • Verwandlungen des Lebendigen. Metamorphose im Wandel. In: der blaue reiter. Journal für Philosophie. Bd. 29 (2010), S. 46-50.
  • Ästhetik des kehai. Zur transkulturellen Phänomenologie der Atmosphäre. Rostock, 2011.
  • Goethes Gewalt-Begriff im Kontext seiner Auffassung von Natur und Kunst. In: Goethe-Jahrbuch. Bd. 129 (2012), S. 64-74.
  • Erfahrungen des ki. Leibessphäre, Atmosphäre, Pansphäre. Freiburg und München 2014.
  • Individuum und Atmosphäre. Überlegungen zum Distanzproblem am Beispiel des japanischen Wortes kûki. In: Michael Großheim, Anja Hild, Corinna Lagemann, Nina Trcka (Hgg.): Leib, Ort, Gefühl. Perspektiven der räumlichen Erfahrung. Freiburg und München, 2015, S. 56-70.
  • 「モナド・エンテレケイア・マカーリエ――ゲーテにおける「個の不滅」の問題」『モルフォロギア』37号(2015),49-77頁。
  • Krankheit, Spiegel und Hoffnung. Makarie als eine „geistige“ Figur in Goethes Wilhelm Meisters Wanderjahre. In: Gernot Böhme (Hg.): Über Goethes Romane. Bielefeld, 2016, S. 69-79.
  • 「形態学と想像力――ゲーテのナマケモノ論における「詩的表現」の意味」『モルフォロギア』38号(2016),59-88頁。
  • 「ゲーテの「現在」概念――『ファウスト第二部』ヘレナ劇の解釈のために」『ドイツ文学論攷』58号(2016),5-23頁。
  • 「色彩としての生命――ゲーテの自然観とプロティノス批判」『モルフォロギア』40号 (2018)、35-59頁。
  • Weltseele, Weltgeist und das Ungesagte in Goethes Altersgedicht Eins und Alles. In: Goethe-Jahrbuch Bd. 135, 2018, S. 39-46.
  • Warum Goethe I. P. V. Troxler zitiert: Zum Geist-Begriff im morphologischen Kontext. In: Harald Schwaetzer (Hg.): Natur und Geist. Reihe Philosophie interdisziplinär, Regensburg 2020, S. 549-561.

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