2013-2015年度
人文地理学会
地理思想研究部会
最終更新日2014年5月12日
*お知らせ*
27/07/2014
第116回研究会の会告をUPしました。
20/01/2014
第115回研究会の会告をUPしました。
24/12/2013
第114回研究会の要旨をUPしました。
◆次回◆
第116回 地理思想研究部会
日 時:2014年7月27日(日) 14:00~17:00
会 場:神戸大学梅田インテリジェントラボラトリ(大阪市北区鶴野町 梅田ゲートタワー8階)
会場へのアクセス方法は以下を参照。
http://www.b.kobe-u.ac.jp/access/osaka_room/
テーマ:空間への問い/空間からの問い――ドリーン・マッシー『空間のために』をめぐって
趣旨:2014年3月に,ドリーン・マッシー著『空間のために』が刊行された。本書は,現代の地理思想に多大な影響を与えてきたマッシーの集大成ともいうべき著作であり,そこに内在する問いの射程は広大である。本企画では,本書の訳者のひとりである地理学者の森正人氏,移民研究や監視研究を中心に「グローバリゼーション」について探究している社会学者の稲津秀樹氏を招き,それぞれの視点から問題提起をしていただく。そのうえで,本書が提示する「空間への問い」を読み解くと同時に,そのような問いからもたらされうる認識や記述,思考の可能性(あるいはその限界)を探るための,共同作業を行なってみたい。この書物に刻まれた思想に触れることで,みずからが向き合うべき問いを,私たちはいかに見出すことができるだろうか?
研究発表
森正人(三重大学): Geography Matters! ――関係性の中の自然・空間・場所
稲津秀樹(慶應義塾大学/日本学術振興会): 軌跡の渦巻く場所から――社会空間の新たな記述のための幾つかの問い
連 絡 先
原口剛(神戸大学)hartak76[at]people.kobe-u.ac.jp
◆ごあいさつ◆
私たち,地理思想研究部会は,「地理思想」,すなわち地理的なものの見方や考え方についてするために,研究会を開催しています。人文地理学の理論や方法論の展開だけでなく,一般社会における「地理思想」の普及といった観点からなされる研究発表やその後の討論は,地理学研究者以外の方々にも関心を持っていただけるものかと思います。
2013-15年度の研究部会は,2013年11月の人文地理学会大会において今後の2年間の活動が承認され,11月より活動を再開しました。新たなメンバーで,今後のプログラムを企画していきますので,皆さまのご参加をお待ちしております。
また,本部会の活動に関する問い合わせ等は,お気軽に代表世話人・香川雄一(kagawa@ses.usp.ac.jp)までお寄せ下さい。
◆メンバーの紹介
本部会は現在,下記6名の世話人によって運営されています。
加藤政洋(立命館大学)
西村雄一郎(奈良女子大学)
原口剛(神戸大学・サイト管理人)
福田珠己(大阪府立大学)
村田陽平(近畿大学)
香川雄一(滋賀県立大学・代表世話人)
◆活動計画(設立申請書より)
1.設置の趣旨
先期からの活動を継承し,以下の趣旨によって部会を設置する。あらゆる近代のディシプリンには,その近代性の一発露ともいうべき内省性が備わるべきで,自らの営為それ自体を不断に内省し可能性の中心を探究するモニタリング組織の存在は,当該ディシプリンの健全さを示す指標となる。地理思想研究部会は,かかるモニタリングに専心する日本で唯一の組織として,1984年の発足いらい30年間の長きにわたって活動を続けてきた。
人文地理学の個別専門分野への分裂とアイデンティティの溶解が加速度的に進行するなか,または知的孤立を示しているかのような国内の研究動向に対して,外部では生じて久しい人文地理学認識論・方法論の劇的な変動を目の当たりにして,地理思想研究部会の果すべき意義と役割は従来にも増して大きくなっているといえる。
2013年8月に開催された京都国際地理学会議では,会議の中核をなす各コミッションの研究集会を運営するにあたって,本部会は実質的な活動実績を有する日本側の対応組織としての存在をアピールできた。地理思想研究部会では,2013年の京都における研究集会の成果を活かした上で,これまでの30年間の活動実績を踏まえつつ,IGU地理学史コミッションとも連携して,部会活動を継続していくことにする。
2.今後2年間の研究テーマと活動計画
研究テーマは,これまでの活動実績を継承して,次の三つの分野としたい。1)地理思想史,2)近現代地理学史,3)社会・文化地理学。1)では,アカデミズムに留まらない古今東西の地理思想を,その時空間的コンテクストに留意しつつ検討する。2)では,人文地理学方法論の世界規模での変動を踏まえ,主として近現代アカデミズムの枠内における人文地理学の認識論的・方法論的再検討を行う。3)では,1)と2)の検討を土台としつつ,認識論的・方法論的諸転回を踏まえた社会・文化地理学の経験的研究に関する検討を行う。
今後2年間の活動予定としては,数回の研究集会開催を通じて1)~3)の研究テーマの深化を図るとともに,IGU地理学史コミッションや人文地理学会の他研究グループとも連携しつつ研究集会の企画を立案していく。とくに3)では,昨今の研究動向を反映させた「現代日本における新しい景観像の特質」や,1980年代以降の空間論的転回をクリティカルに省察しつつ,グローバル化時代の空間の生産の様態に関する分析視角を学際的に探究する「グローバル化時代の社会と空間」といったテーマにも取り組んでいく。
運営に当たっては,従来通り部会のウェブサイトを通じて迅速な情報発信に努め,とくに若手研究者に開かれた部会運営を図る。また,メール会議等を通じて,世話人間の円滑な意思疎通を図ってゆきたい。
(地理思想部会ホームページhttp://www.lit.kobe-u.ac.jp/~oshiro/shisobukai/shiso.htm)