第112回 地理思想研究部会
日 時:2013年3月31日(日)13:30~16:30
会 場:あすか会議室303D
東京都中央区八重洲2-2-1 ダイヤ八重洲口ビル3階 303号室
東京駅八重洲中央口より徒歩2分
http://www.ochanomizu.net/yaesu/access.html
研究発表
金沢文緒(日本学術振興会特別研究員・美術史)
現実と虚構のはざま―18世紀ヨーロッパにおける景観画の展開―
趣 旨
今回の地理思想研究部会は,美術史の分野から研究者を迎えます。
カナレットに代表される景観画(ヴェドゥータ)は,18世紀ヨーロッパにおいて非常に高い人気がありました。
とりわけ,ローマやヴェネツィアなどの景観画が,グランド・ツアーによってイタリアを訪れた外国人に愛好されたことはよく知られています。
では,画家は都市をどのように景観としてとらえ,また描かれた絵画は当時の都市観にどのように影響したのでしょうか。
本研究会では,ヴェネツィア景観画家ベルナルド・ベロットの研究をされている金沢文緒さんに話題提供をお願いし,風景画に比べて日本ではあまりよく知られていない景観画について美術史における成果を学びつつ,観光,都市景観などの観点から議論したいと思います。
以下は,金沢さんからのメッセージです。
「従来,景観画は,実在する土地の地誌的情報を提供することを目的とした絵画ジャンルですが,実際には視覚的に厳密な再現が行われた例は少なく,多くの場合,現実と虚構の間で揺れ動いていました。
今回は主に,18世紀のヴェネツィア景観画家カナレットとその甥ベルナルド・ベロットを取り上げます。
ヴェネツィアを題材とした作品の他に,カナレットはロンドン,ベロットはドレスデン,ウィーン,ミュンヘン,ワルシャワで現地の景観画を残しました。
彼らの作品を通して,18世紀の重要な文化現象であるグランド・ツアー,委嘱された景観画の用途,あるいは景観画家の置かれていた社会的立場など,様々な要素が当時の景観画制作にどのような影響を与えていたのかを見ていきたいと思います。」
連 絡 先
荒又美陽(恵泉女学園大学)hzk01607@nifty.ne.jp