20011-2013年度 
人文地理学会

地理思想研究部会
最終更新日2012年12月03日

*お知らせ*
03/12/2012
第112回研究会(2013年3月31日(日)開催)の会告をUPしました。


・第110回報告者のお一人,酒井隆史さんが,サントリー学芸賞を受賞されました!
報告内容はこちら


◆次回◆

112回 地理思想研究部会

日 時:2013年3月31日(日)13:30~16:30

会 場:あすか会議室303D
        東京都中央区八重洲2-2-1 ダイヤ八重洲口ビル3階 303号室
      東京駅八重洲中央口より徒歩2分       
      http://www.ochanomizu.net/yaesu/access.html

研究発表

金沢文緒(日本学術振興会特別研究員・美術史)

現実と虚構のはざま―18世紀ヨーロッパにおける景観画の展開―



趣  旨
今回の地理思想研究部会は,美術史の分野から研究者を迎えます。
カナレットに代表される景観画(ヴェドゥータ)は,18世紀ヨーロッパにおいて非常に高い人気がありました。
とりわけ,ローマやヴェネツィアなどの景観画が,グランド・ツアーによってイタリアを訪れた外国人に愛好されたことはよく知られています。
では,画家は都市をどのように景観としてとらえ,また描かれた絵画は当時の都市観にどのように影響したのでしょうか。
本研究会では,ヴェネツィア景観画家ベルナルド・ベロットの研究をされている金沢文緒さんに話題提供をお願いし,風景画に比べて日本ではあまりよく知られていない景観画について美術史における成果を学びつつ,観光,都市景観などの観点から議論したいと思います。
以下は,金沢さんからのメッセージです。
「従来,景観画は,実在する土地の地誌的情報を提供することを目的とした絵画ジャンルですが,実際には視覚的に厳密な再現が行われた例は少なく,多くの場合,現実と虚構の間で揺れ動いていました。
今回は主に,18世紀のヴェネツィア景観画家カナレットとその甥ベルナルド・ベロットを取り上げます。
ヴェネツィアを題材とした作品の他に,カナレットはロンドン,ベロットはドレスデン,ウィーン,ミュンヘン,ワルシャワで現地の景観画を残しました。
彼らの作品を通して,18世紀の重要な文化現象であるグランド・ツアー,委嘱された景観画の用途,あるいは景観画家の置かれていた社会的立場など,様々な要素が当時の景観画制作にどのような影響を与えていたのかを見ていきたいと思います。」

連 絡 先
荒又美陽(恵泉女学園大学)hzk01607@nifty.ne.jp


ごあいさつ

地理思想研究部会(20011.11-2013.11) ホームページへようこそ

 私たち,地理思想研究部会は,「地理思想」,すなわち地理的なものの見方や考え方についてするために,研究会を開催しています。人文地理学の理論や方法論の展開だけでなく,一般社会における「地理思想」の普及といった観点からなされる研究発表やその後の討論は,地理学研究者以外の方々にも関心を持っていただけるものかと思います。  
 2011-13年度の研究部会は,2011年11月の人文地理学会大会において今後の2年間の活動が承認され,11月より活動を再開しました。新たなメンバーで,今後のプログラムを企画していきますので,皆さまのご参加をお待ちしております。
 また,本部会の活動に関する問い合わせ等は,お気軽に代表世話人・島津俊之(shimazu@center.wakayama-u.ac.jp)までお寄せ下さい。


◆メンバーの紹介
 本部会は現在,下記6名の世話人によって運営されています。

荒又美陽(恵泉女学園大学)
大城直樹(神戸大学・ウェブマスター)
島津俊之(和歌山大学・代表世話人)
橘 セツ(神戸山手大学)
福田珠己(大阪府立大学)
森 正人(三重大学)


活動計画(設立申請書より)

1. 設置の趣旨

あらゆる近代のディシプリンには,その近代性の一発露ともいうべき内省性が備わるべきで,自らの営為それ自体を不断に内省し可能性の中心を探究するモニタリング組織の存在は,当該ディシプリンの健全さを示す指標となる。地理思想研究部会は,かかるモニタリングに専心する日本で唯一の組織として,1984年の発足いらい28年間の長きにわたって活動を続けてきた。人文地理学の個別専門分野への分裂とアイデンティティの溶解が加速度的に進行するなかで,そして知的プチ安定陸塊の如き弧状列島の外部で生じて久しい人文地理学認識論・方法論のテクトニックな変動を目の当たりにして,地理思想研究部会の果すべき意義と役割は従来にも増して大きいといわねばならない。加えて2013年京都国際地理学会議では,会議の中核をなす各コミッションの研究集会開催に際し,実質的な活動実績を有する日本側の対応組織の存在が不可欠となる。この点に鑑み,地理思想研究部会では,これまでの28年間の,そして今後2年間の活動実績を踏まえつつ,IGU地理学史コミッションと連携して2013年の京都における研究集会開催をめざす。以上が設置の趣旨である。


2. 今後2年間の研究テーマと活動計画

研究テーマは,これまでの活動実績を踏まえて,次の三つの分野としたい。1)地理思想史,2)近現代地理学史,3)社会・文化地理学。1)では,アカデミズムに留まらない古今東西の地理思想を,その時空間的コンテクストに留意しつつ検討する。2)では,人文地理学方法論のテクトニックな変動を踏まえ,主として近現代アカデミズムの枠内における人文地理学の認識論的・方法論的再検討を行う。3)では,1)と2)の検討を土台としつつ,認識論的・方法論的諸転回を踏まえた社会・文化地理学の経験的研究に関する検討を行う。今後2年間の活動予定としては,数回の研究集会開催を通じて1)~3)の研究テーマの深化を図るとともに,IGU地理学史コミッションや,2011~13年度の採択が決定した科研費基盤研究(B)「言語と物質性からみた地理的モダニティの構築に関する地理学史的研究」グループと連携しつつ,2013年京都国際地理学会議において研究集会を共催する。運営に当たっては,従来通り部会のウェブサイトを通じて迅速な情報発信に努め,とくに若手研究者に開かれた部会運営を図る。また,メール会議等を通じて,世話人間の円滑な意思疎通を図ってゆきたい。