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教員紹介

特命助教 シギナシ・ミハエラ・ラクラミオアラ SIGHINAS Mihaela Lacramioara  [KUID]

履歴

2015年3月大阪大学大学院言語文化研究科博士後期課程終了 博士(日本語・日本文化)取得。2015年10月より神戸大学人文学研究科助教、2016年10月より現職。

専門分野

近世日本における宗教文化
特に西国三十三所観音巡礼を中心に研究している。江戸時代には交通網の発展により庶民の参加が可能となり、観光的な要素を取り込みながら、全国的に広がりを見せるのである。こういった社会的な浸透には、それに関する数多くの出版物の存在も見逃せないが、その中の霊場記という江戸時代特有の巡礼テキストを使って考察している。厚誉の『観音霊場記』と『西国巡礼歌諺註』(1726)を軸に、松誉の『観音霊験記真鈔』(1705)との内容比較を行いつつ、宗教的な意味づけの観点から西国巡礼の展開を追ってきたが、こういった霊場記ものは、ご詠歌とその注釈を取り込んだ、非常にユニークな宗教文学であるとも言え、今後も引き続きその研究を行い、江戸時代における宗教文化のあり方について考えて行きたい。

主な著書・論文

  • (学位論文)「近世日本における西国巡礼の展開―厚誉春鶯『観音霊場記』及び『西国巡礼歌諺註』を中心に―」大阪大学言語文化研究科日本語・日本文化専攻博士論文、2014年12月。
  • (学術論文)「比較巡礼研究の視点からみた西国三十三ヶ所巡礼の構造的特徴」『日本研究論集』第9号、チュラーロンコーン大学・大阪大学、2014年、29‐39頁。
  • (学術論文)“Matsuo Bashō: o viață petrecută în călătorie” (ルーマニア語)「松尾芭蕉―遊行に捧げた一生」『日本文化―典拠と解釈』アンカ・フォクシェネアーヌ編輯、ブカレスト大学出版、ブカレスト、2013年。
  • (学術論文)“Heian Calligraphy: Uncovering Emotion and Sensation in the Tale of Genji”(英語)「平安時代の書道について―源氏物語における感情と感覚」『第一回ルーマニア日本語教師会 日本語教育・日本語学シンポジウム 論文集』2006年。

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