OED 第2版 CD-ROM について
10/95版. 菱川英一
1. OEDのデータ
- OED の編集
歴史原則(cf. 頻度原則)。記述内容の大要については,Compact Oxford English Dictionary Second Edition 等に付属の Donna Lee Berg: A User's Guide to the Oxford English Dictionary (OUP, 1991) が便利。
- OED の引用例
膨大な引用例(用例数は約250万件)により英語の誕生以来の語義の変遷を実証的に示す巨大データベース。典拠は冊子体末尾を参照の要あり(CD-ROM版にはない)。
- テクストの綴り
英語や西欧語,ギリシア語については原綴りを保持。ただし,ヘブライ語やアラビア語はローマン文字への翻字が行われており,原綴りはOED 第1版冊子体を参照。
2. CD-ROM 版 OED 第2版の特徴
- 検索
記述内容を基本的にどの角度からでも検索可能(見出し語句,異綴り,発音記号,ギリシア語源,初出年代,品詞,用例,語義など)。ただし,ブール演算子等を用いた高度な検索を行うには問い合わせ言語(query language)を習得する要あり。
- データの利用
検索ソフトが1.10以上のバージョンであれば,MS Word for Windows (バージョン2.0以降)にそのままの形でコピー・ペーストが可能。文字色,イタリック体,ギリシア文字,発音記号,アクセント,その他の特殊文字など,すべてそのままコピーされ,Wordのデータになる。ただし,以上は英語版。日本語版での動作は不明。
- 特殊文字
通常はローマン文字へ翻字した形で検索時に入力可能。例えば,語源検索で thorn と入力すれば,古英語・中英語のソーン文字も対象に含まれる。ただし,厳密に文字を指定して検索したい場合には,Settings で Exact Mode を選び,検索ウィンドウやリスト・ウィンドウでソーン文字の部分に<th>とタイプする(<th>ornなど)。このような入力用のニーモニック(mnemonic)一覧はマニュアルにある。
以上は,1995年10月に図書館で行ったOED 第2版 CD-ROM についての講習の内容です。将来,より詳しい内容に改訂するかもしれません。
Last updated: 20 May 1998
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