Last update 2019/03/18
 
 
稲岡大志
神戸大学大学院人文学研究科
博士(学術)
E-mail: hiroyuki.inaoka + gmail
 
Hiroyuki INAOKA, Ph.D.
Graduate School of Humanities, Kobe University
E-mail: hiroyuki.inaoka + gmail
 
researchmap
 
最近の活動(新しい順)
 
  • 2019年4月20、21日に京都大学で開催される応用哲学会第11回年次大会での大会シンポジウム「徹底解剖ポピュラー哲学!」のオーガナイザーと司会を務めます(シンポジウムは20日午後の予定)。パネリストは、小川仁志さん、原田まりるさん、森岡正博さんです。事前申し込み不要、非会員でもご参加できます。
  • 2019年3月末刊行予定の『フィルカル』4巻1号のポピュラー哲学特集に「「ポピュラー哲学」で哲学するためのブックガイド」という文章を寄稿しています。
  • 『ライプニッツの数理哲学』が刊行後一ヶ月で二刷となりました。感謝感謝です。
  • 2019年3月11日神戸大学東京オフィスにて第1回初期近代哲学ワークショップを開きました。このワークショップは、一人あたり2時間ほどの時間を用意して、じっくりと議論する場として企画しました。今後も継続していきます。
  • 2019年3月10日東京堂ホールでの「哲学者と編集者で考える、<売れる哲学書>のつくり方」というイベントで「「オダギリジョーのほくろ問題」について」という話をしました。
  • 2019年3月9日、大阪経済大学で開かれた経営・ビジネス法研究会で「2010年代の「哲学ブーム」から考えるビジネスと哲学のコラボレーションの可能性」という発表をしました。
  • 稲岡大志・町田一・長綱啓典・根無一行・根無一信、「ライプニッツ:受容と実践――根無一信『ライプニッツの創世記』合評会から」が『帝京大学 学修・研究支援センター論集10号に掲載されました。2018年6月に開催した『ライプニッツの創世記』合評会の報告です。
  • 2019年3月5日、国際ワークショップ International Workshop on the variety and unity of modern Germany philosophy from Leibniz, Kant and Schelling with Professor Martin Schonfeld にて、“Taming of the Space: Leibniz and Riemann”という発表をしました。
  • 初の単著『ライプニッツの数理哲学――空間・幾何学・実体をめぐって』が刊行されました(昭和堂)。出版社のサイトはこちら。アマゾンはこちら
  • 2018年11月23日、大妻女子大学にて開催される公開ワークショップ「ネタバレの美学」にコメンテーターおよびディスカッションのモデレーターとして参加しました。詳しくはこちら
  • 2018年11月10、11日に石川四高記念文化交流館にて開催される第10回ライプニッツ協会大会で「厳密であるとはどういうことか?:『算術的求積』の評価をめぐる論争」という研究発表をしました。ライプニッツが残した数多くの数学論文のうち、もっとも大部な『その系が表を用いない三角法である円、楕円、双曲線の算術的求積について』に関する発表です。詳しくはこちら
  • 翻訳を担当したヴィンチェンツォ・デ・リージ「位置解析、すなわち数学の基礎と空間の幾何学」が『ライプニッツ研究』第5号に掲載されました。
  • 論文集『信頼を考える:リヴァイアサンから人工知能まで』が7月末に刊行されました(小山虎編、勁草書房)。信頼に関する共同研究の成果です。「ホッブズにおける信頼と「ホッブズ問題」」を執筆しています。また、本書の刊行に関連して、2018年8月10日より、紀伊國屋書店新宿本店にてブックフェアが開催されております。詳しくは以下をごらんください。

    小山虎編『信頼を考える』刊行記念 酒井泰斗プロデュース 紀伊國屋書店新宿本店ブックフェア「リヴァイアサンから人工知能まで──信頼からはじめる書棚散策」

    ※フェア紹介ページ:http://bit.ly/201808fair

  • 2018年6月23日に一橋大学にて開催された第14回一橋哲学・社会思想セミナーで「哲学者の求めたるところを求めず、哲学者の跡を求めよ――哲学史研究はいかにして哲学的意義を持つか?」という発表をしました。お越しくださったみなさん、ありがとうございました。
  • ライプニッツ著作集第II期第3巻『技術・医学・社会システム』(工作舎)が刊行されました。『時計論』『計算機の発明』『ゲーム覚え書き』の翻訳と解説を担当しています。
  • 2018年6月2日に学習院大学にて、『ライプニッツの創世記:自発と依存の形而上学』合評会を開きました。多くの方にお越しいただき、ありがとうございました。詳細はこちらをご覧ください。
  • 2018年5月20日、日本哲学会第77回大会での公募ワークショップ「哲学史研究の哲学 ケーススタディ編:ライプニッツの場合」に提題者として「色彩と逆光:数理哲学者としてのライプニッツ・オルタナティヴ」を発表しました。
  • 2018年4月7・8日に開催された応用哲学会第10回年次研究大会にて、個人研究発表「哲学者は「ポピュラー哲学」から何を学び、何を期待することができるか?」を発表しました。また、ワークショップ「型と暗記」に提題者として「哲学教育の目的としての汎用的スキルの養成とその習得方法としての暗記」を発表しました。
 
研究テーマ

研究上の関心は、1)17世紀ヨーロッパ哲学。より具体的には、ライプニッツの数学の哲学、とりわけ、「位置解析」「幾何学的記号法」と呼ばれるライプニッツ独自の幾何学研究が持つ哲学的重要性について研究しています。

これまでは、普遍記号法の構想を生涯抱いていたライプニッツがなぜ幾何図形を用いない幾何学の構築を試みたのか、無限小解析研究と幾何学研究とはどのように関連しているのか、空間論の展開に幾何学研究がどのように関連しているのか、といった問題に取り組んできました。こうした問いの解明を通じて、点、記号、想像力といった概念の変遷を整理し、ライプニッツの数学の哲学の全体像を再構成することを目指しています。

さらに、数理哲学的研究に平行して、ライプニッツのモナド概念の展開に関する研究も行っています。ライプニッツの「モナドロジー」はこれまでさまざまな観点から研究されている主題ですが、モナド概念は1695年以降の空間概念や延長概念の展開と何らかの関連を持つのではないかという見通しを私は持っています。ライプニッツといえばモナド、モナドといえばライプニッツですが、モナド概念をめぐっては実に多くの謎があります。そもそもなぜライプニッツはモナド概念なんてものを思いついたのか、なぜモナドを中心とした哲学を構築しようと考えたのか、いやライプニッツは本当にモナドを中心とした哲学を構想していたのか、仮にそうだとして、モナドの存在はきちんと正当化されているのか、など、解かれていない謎はたくさんあります(というより、これらの謎が謎として認識すらされていない状況が続いていたと言ってもよいでしょう)。こうした謎を一次資料の読解によって解き、数理哲学との接合を試みることも最近の目標です。

また、2)現代の数学・論理の哲学の研究として、幾何図形を用いた推論(図形推論)についても研究しています。図形を用いた推論は正確なものではない、場合によっては推論を誤謬に導くものとして、歴史的には重要視されてはいなかったのですが、近年その機能を見直す動きが起きています(このへんの事情は III 論文の10「図形推論と数学の哲学――最近の研究から」をお読みいただければひと通りのことはわかります)。図形を用いた背理法による証明や、非ユークリッド幾何学における無限遠点の幾何図形による表現などを分析することで、幾何図形が数学の証明においていかなる機能を果たしてきたのかを、歴史的観点から、かつ、現代的観点から解明する研究を進めています。図形推論は認知科学や数学教育などの分野でも盛んに研究されているテーマでもあり、今後はこれらの分野の研究者と哲学者が共同で研究することが求められています。

ライプニッツ研究と数学・論理の哲学研究の背後には「数学の記号はどのような機能を持つのか」という共通の問題関心があります。

数学の記号に関するこうした問題関心に加えて、最近は、3)アニメーションにおいてキャラクターの声をあてる声優の音声の機能に関する考察も進めています。私たちはアニメーションを鑑賞する際、キャラクターの音声と声優の音声を同一視し、現実世界に存在する声優が発した音声を虚構世界のキャラクターが発したものとみなした上で鑑賞し、楽しみます。声優はこうした意味では裏方的存在であるのですが、他方で、声優自身もまた単なる裏方にはとどまらない存在感を持っています。こうしたアニメーションや声優が置かれた現状を踏まえた上で、声優の音声はどのようにしてキャラクターの音声としてみなすことができるのか、私たちはどのようにしてアニメーション声優の音声を聴いているのか、といった観点から声優の音声が持つ描写機能の分析を進めています。

こうした「声優の哲学」は、ライプニッツの数理哲学研究や現代の数学や論理の哲学研究と同様に、「(図形や音声といった)表現媒体はいかにして対象を描写するのか」という、より広い哲学的関心に基づくものです。この意味において、哲学史研究(ライプニッツ研究)、現代哲学研究(数学・論理の哲学研究)、応用哲学研究(声優の哲学研究)は一つの軸で結びついています。

また、学際的共同研究として、信頼概念に関する学際研究哲学教育に関する研究も進めています。

 
Research interests: 

1) 17th century & early modern philosophy, especially Leibniz's philosophy of mathematics, his geometrical study (Analysis Situs, Characteristica Geometrica)

2) Philosophy of mathematics and logic, philosophy of geometry, diagrammatic reasoning

3) philosophy of voice actor/actress as philosophy of audio depiction of animation characters

 
経歴


 1977年2月26日生まれ
 2008年3月  神戸大学大学院文化学研究科博士課程修了
 2008年4月  神戸大学大学院人文学研究科学術研究員
 2008年10月 神戸大学大学院人文学研究科学術推進研究員
 2010年11月−2012年10月 神戸大学大学院人文学研究科助教
 2012年11月− 神戸大学大学院人文学研究科研究員

 
 
教職歴 (授業情報)


 神戸大学 文学部 ESD論(2009年度前期)、哲学演習(2017年度後期)
 甲南女子大学 人間科学部 哲学概説I(2010年度前期〜現在に至る)
 神戸大学 全学共通科目 科学技術と倫理(2010年度、2012年度後期、2013年度前期〜2016年度前期)、論理学(2017年度)
 神戸大学大学院 人文学研究科 倫理創成研究(2010年度、2011年度後期)、古典力基盤研究(2011年度前期)、古典力発展演習(2011年度前期)、日本語発展演習(2011年度前期)
 甲南大学 文学部 ラテン語(2011年度通年)
 甲南女子大学 人間科学部 哲学概説II(2011年度後期〜現在に至る)
 西神看護専門学校 倫理学(2012年度前期〜現在に至る)
 関西大学大学院 文学研究科 科学論研究A(2013年度、2014年度春学期)、科学論研究B(2013年度、2014年度秋学期)
 神戸市立工業高等専門学校 哲学(2013年度通年〜現在に至る)
 関西大学文学部 西洋近代哲学a(2014年度春学期)、西洋近代哲学b(2014年度秋学期)、哲学演習a(2017年春学期)
 関西大学 共通科目 ことばと思考(2015年度春学期・秋学期〜現在に至る)

 
委員歴 


 2010年12月-2013年11月  関西哲学会 事務局幹事
 2011年11月-現在  日本ライプニッツ協会 幹事
 2016年6月-現在 応用哲学会 理事
 2018年9月-現在 『フィルカル』編集委員

 
研究業績
 
I 博士学位論文

稲岡大志、「ライプニッツの幾何学的記号法に関する研究――幾何学の哲学としての幾何学的記号法」、課程博士学位論文(学術)、神戸大学大学院文化学研究科、2008年3月提出.
 
 
II 編・著書
  1. Tsuyoshi Matsuda, Hiroyuki Inaoka (eds.), Proceedings of 1st International Conference: Applied Ethics and Applied Philosophy in East Asia, Kobe University, 2010.
  2. 酒井潔+長綱啓典+佐々木能章編、『ライプニッツ読本』、法政大学出版局、2012年、「数学の哲学としてのライプニッツ哲学──幾何学・記号・想像力」(113-23頁)を担当.
  3. 小山虎編、『信頼を考える:リヴァイアサンから人工知能まで』、勁草書房、2018年、第1章「ホッブズにおける信頼と「ホッブズ問題」」を担当(3-23頁).
  4. 稲岡大志、『ライプニッツの数理哲学――空間・幾何学・実体をめぐって』、昭和堂、2019年.
 
III 論文
  1. 稲岡大志、「ライプニッツにおける幾何学の基礎」、『愛知』、神戸大学哲学懇話会、17号、54-62頁、2005年. (査読あり)
  2. 稲岡大志、「ライプニッツにおける神の存在証明と永遠真理の基礎」、『愛知』、神戸大学哲学懇話会、18号、79-90頁、2006年. (査読あり)
  3. Shunsuke Yatabe, Hiroyuki Inaoka, "On Evans's vague object from set theoretic viewpoint", Journal of Philosophical Logic, vol.35, no.4, pp.423-434, 2006. (査読あり)
  4. 稲岡大志、「ライプニッツのユークリッド批判」、『哲学の探求』、哲学若手研究者フォーラム、34号、55-68頁、2007年.(査読なし)
  5. 稲岡大志、「特待生問題とはいかなる問題なのか――スポーツ倫理学の観点から」、『21世紀倫理創成研究』、2号、99-114頁、2009年.(査読あり)
  6. 稲岡大志、「幾何学における記号と抽象――ライプニッツの「幾何学の哲学」の可能性――」、『哲學』、61号、日本哲学会、165-79頁、2010年. (査読あり)
  7. 稲岡大志、「点と最小者――ライプニッツの中期幾何学研究について」、『アルケー』、18号、関西哲学会、77-88頁、2010年. (査読あり)
  8. 稲岡大志、「図形推論と数学の哲学――最近の研究から」、『科学哲学』、47巻1号、日本科学哲学会、67-82頁、2014年.(査読あり)
  9. 稲岡大志、「実体の位置と空間の構成――ライプニッツ空間論の展開の解明に向けて」、『ライプニッツ研究』、3号、日本ライプニッツ協会、111-28頁、2014年.(査読あり)
  10. 稲岡大志、「最初の幾何学者はいかにして恣意性の鉛筆を折ることができたか?」、『フッサール研究』、12号、フッサール研究会、159-71頁、2015年. (招待論文)
  11. 稲岡大志、「モナドロジー前史――中期ライプニッツ哲学における点とモナドをめぐって」、『アルケー』、23号、関西哲学会、1-13頁、2015年. (招待論文)
  12. 稲岡大志、「堀江由衣をめぐる試論――音声・キャラクター・同一性――」、『フィルカル』、vol.1, no.2. ミュー出版、112-40頁、2016年.
  13. 稲岡大志、「ライプニッツ的空間はいかにして構成されるか?――クラーク宛第5書簡104節における「抽象的空間」をめぐって」、『日本カント研究』、第18号、日本カント協会、90-104頁、2017年.(招待論文)
 
 
IV 国際会議論文、総説・解説記事など
  1. Shunsuke Yatabe, Hiroyuki Inaoka, "Vagueness and Extensionality", Proceedings of 2nd International Conference on Fuzzy Systems and Knowledge Discovery, Lecture Notes in Computer Science, Springer-Verlag, Volume 3613, pp.263-266, 2005. (査読あり)
  2. 稲岡大志、「推論の合理性について――合理的リスク判断のために――」、倫理創成研究会ニューズレター、神戸大学大学院文化学研究科、5号、2007年、51-2頁.
  3. Hiroyuki Inaoka, “A Sports Ethical Analysis of the Problem of Baseball Scholarship Student in Japan”, Proceedings of 1st International Conference: Applied Ethics and Applied Philosophy in East Asia, Kobe University, pp.66-75, 2011. (査読あり)
  4. Hiroyuki Inaoka, "Leibniz's Conception of Diagram and Intuitive Knowledge in Mathematical Reasoning", Natur und Subjekt: Akten des IX. Internationalen Leibniz-Kongresses, ed. H. Breger, J. Herbst and S. Erdner, Hannover: Hartmann, pp. 504-12, 2011. (査読あり)
  5. 稲岡大志、「ライプニッツ数理哲学研究の現在」、『ライプニッツ研究』、2号、日本ライプニッツ協会編、2012年、157-60頁.
  6. Hiroyuki Inaoka, "What Constitutes Space?: The Development of Leibniz’s Theory of Constituting Space", "Fur unser Gluck oder das Gluck anderer". Vortrage des X. Internationalen Leibniz-Kongresses, Band III, Georg Olms, 2016, pp.427-39. (査読あり)
  7. 稲岡大志、「これからのスポーツ哲学・倫理学」、『21世紀倫理創成研究』、10号、神戸大学大学院人文学研究科倫理創成プロジェクト、2017年、114-6頁.
  8. 稲岡大志、「哲学史の授業をより魅力的にするためにはどうすればよいか?」、『東北哲学会年報』、33号、東北哲学会、2017年、142-4頁.
  9. 稲岡大志、「岡田麿里と声優の音声の「自然さ」」、『ユリイカ』2018年3月臨時増刊号(総特集:岡田麿里)、青土社、2018年、134-44頁.
  10. 稲岡大志・町田一・長綱啓典・根無一行・根無一信、「ライプニッツ:受容と実践――根無一信『ライプニッツの創世記』合評会から」、『帝京大学 学修・研究支援センター論集』、10号、2019年、pp.115-27.
 
 
V 翻訳
  1. クリスティン・シュレーダー=フレチェット、『環境リスクと合理的意思決定――市民参加の哲学――』(Shrader-Frechette,K.S.1991.Risk and Rationality Philosophical Foundations For Populist Reforms. University of California Press.)、松田毅監訳、村上毅・茶谷直人・井上英昌・成瀬尚志・稲岡大志・志村幸紀訳、昭和堂、2007年.(第3章と第4章を担当)
  2. ベルンハルト・イルガング、『解釈学的倫理学 科学技術社会を生きるために』(Bernhard Irrgang, Hermeneutische Ethik. Pragmatisch-ethische Orientierung in technologischen Gesellschaften, Wissenschaftliche Buchgesellschaft, 2007.)、松田毅監訳、稲岡大志・信田尚久・早坂真一・八幡さくら訳、昭和堂、2014年.(第1章を担当)
  3. ヘルベルト・ブレーガー、「ライプニッツ哲学における全体と部分」、『部分と全体の哲学 歴史と現在』、松田毅編著、春秋社、2014年、77-97頁.
  4. リチャード T.W. アーサー、池田真治+稲岡大志+阿部皓介訳、「現代科学の観点から見たライプニッツ」、『ライプニッツ研究』、日本ライプニッツ協会、4号、2016年、71-97頁.
  5. 『ライプニッツ著作集 第II期 第3巻 技術・医学・社会システム』、工作舎、2018年6月.(『時計論』『計算機の発明』『ゲーム覚え書き』の翻訳と注解と解説を担当)
  6. ヴィンチェンツォ・デ・リージ、稲岡大志訳「位置解析、すなわち数学の基礎と空間の幾何学」、『ライプニッツ研究』、日本ライプニッツ協会、5号、2018年、1-26頁.
 
 
VI 学会発表など
    【招待講演】
  1. 稲岡大志、「推論・構成・可視化――数学の哲学の観点から見た〈図形〉と〈記号〉――」、図的推論ワークショップ、慶應義塾大学、2010年2月24日.
  2. 稲岡大志、「最初の幾何学者はいかにして恣意性の鉛筆を折ることができたか?」、フッサール研究会特別企画 鈴木俊洋『数学の現象学』合評会において提題者として発表、東海大学、2014年8月8日.
  3. 稲岡大志、「モナドロジー前史――中期ライプニッツ哲学における点とモナドをめぐって」、関西哲学会 第67回大会 課題研究発表(シンポジウム)「モナドロジー300年」において提題者として発表、関西学院大学、2014年10月26日.
  4. 成瀬尚志、笠木雅史、稲岡大志、「哲学教育における組織的な情報共有の重要性 哲学教育研究会の設立」、男女共同参画・若手研究者支援ワークショップ「哲学と導入教育――哲学教育の質的向上を目指して」、日本哲学会第75回大会、京都大学、2016年5月15日.(提題者のスライドはこちらをご覧ください)
  5. 稲岡大志、「哲学史の授業をより魅力的にするためにはどうすればよいか?」、東北哲学会第66回大会 日本哲学会・男女共同参画・若手研究者支援ワーキングループ共催ワークショップ「哲学を教えること」、東北大学、2016年10月23日.
  6. 稲岡大志、「ライプニッツ的空間はなぜライプニッツ的なのか?」、日本カント協会第41回学会 共同討議2「空間論から見たライプニッツとカント(ライプニッツ没後300年)」、福島大学、2016年11月12日.
  7. 稲岡大志、「哲学者の求めたるところを求めず、哲学者の跡を求めよ――哲学史研究はいかにして哲学的意義を持つか?」、第14回一橋哲学・社会思想セミナー、一橋大学、2018年6月23日.
  8. 稲岡大志、「2010年代の「哲学ブーム」から考えるビジネスと哲学のコラボレーションの可能性」、経営・ビジネス法研究会、大阪経済大学経営ビジネス法情報センター、2019年3月9日.

  9. 【研究発表】
  10. 稲岡大志、「Evansの曖昧な対象について」、論理・情報・設計に関する第1回神戸シンポジウム、神戸大学、2005年3月8日.
  11. Shunsuke Yatabe, Hiroyuki Inaoka, "Vagueness and Extensionality", 2nd International Conference on Fuzzy Systems and Knowledge Discovery, Changsha, China, August 28.2005.
  12. 矢田部俊介、稲岡大志、「Evans の vague objectについて」、日本科学基礎論学会2005年度秋の研究例会、慶應義塾大学、2005年10月22日.
  13. 稲岡大志、「ライプニッツにおける数学的概念の定義について」、日本科学哲学会第38回大会、東京大学、2005年12月4日.
  14. 矢田部俊介、稲岡大志、「On Evans Vague object」、2005年度 MLG 数理論理学研究集会第39回、2005年12月7日.
  15. 矢田部俊介、稲岡大志、「Evansのvague objectについて」、日本数学会、中央大学、2006年3月27日.
  16. 稲岡大志、「ライプニッツによるユークリッド幾何学批判とその哲学的意義」、2006年度哲学若手研究者フォーラム、国際オリンピック記念青少年総合センター、2006年7月23日.
  17. 稲岡大志、「推論の合理性について――合理的リスク判断のために――」、第13回倫理創成研究会、神戸大学、2006年12月15日.
  18. 稲岡大志、「ライプニッツの幾何学的記号法の数学的意義」、第1回ライプニッツ研究会、慶應義塾大学、2007年3月27日.
  19. 稲岡大志、「無限小解析から幾何学的記号法へ――ライプニッツの「幾何学の哲学」に向けて――」、第2回ライプニッツ研究会、学習院大学、2008年3月13日.
  20. 稲岡大志、「特待生問題とはいかなる問題なのか――スポーツ倫理学の観点から」、第3回応用哲学研究会、神戸大学、2008年9月12日.
  21. 稲岡大志、「図形と推論――ライプニッツ的記号観の行く末」、シンポジウム「ライプニッツと現代」において提題者として発表、第3回ライプニッツ研究会、神戸大学、2009年3月22日.
  22. 稲岡大志、「二つの形式化から見る幾何学の構成と証明」、第1回数学の哲学研究集会、京都大学、2009年5月16日.
  23. 稲岡大志、「実体・点・モナド――中期ライプニッツ哲学における幾何学研究の意義――」、関西哲学会第62回大会、金沢大学、2009年10月17日.
  24. 稲岡大志、「なぜ『完全な円』は存在しないのか――ライプニッツにおける図形と想像力の問題――」、日本ライプニッツ協会第1回創立記念大会、学習院大学、2009年11月14日.
  25. 稲岡大志、「ユークリッド幾何学の形式化は数学の哲学に対していかなる含意を持つのか」、日本科学哲学会第42回大会、高千穂大学、2009年11月21日.
  26. Hiroyuki Inaoka, “A Sports Ethical Analysis of the Problem of Baseball Scholarship Student in Japan”, 1st International Conference: Applied Ethics and Applied Philosophy in East Asia, Kobe University, 26 July 2010.
  27. Hiroyuki Inaoka, "Leibniz's Conception of Diagram and Intuitive Knowledge in Mathematical Reasoning", IX. Internationaler Leibniz-Kongress, 27 September 2011, Leibniz Universitat Hannover.
  28. 稲岡大志、「ライプニッツと直線の分析」、日本ライプニッツ協会第3回大会、神戸大学、2011年11月12日.
  29. 稲岡大志、「実体の位置と空間の構成―ライプニッツ空間論の展開の理解に向けて―」、日本ライプニッツ協会第5回大会、慶應義塾大学、2013年11月17日.
  30. 稲岡大志、"reductio diagrammatica ad absurdum"、数学の哲学と哲学史をめぐる長崎セミナー、長崎外国語大学、2014年3月21日.
  31. 稲岡大志、「モナドロジーは放棄されるべき形而上学か?――後期ライプニッツ哲学におけるモナドと合成実体の問題」、日本ライプニッツ協会春季シンポジウム「『モナドロジー』300年」、学習院大学、2015年3月27日.
  32. 稲岡大志、「哲学史教育がすべきこと・すべきでないこととできること・できないこと」、応用哲学会第7回年次研究大会ワークショップ「受講する価値のある哲学の授業とはどのようなものか? ――哲学教育の意義を考える」、東北大学、2015年4月26日.
  33. 稲岡大志、「自然な図形と不自然な図形:幾何図形の二つの「意味」」、日本科学哲学会第48回年次大会、首都大学東京、2015年11月22日.
  34. Hiroyuki Inaoka,"What Constitutes Space?: The Development of Leibniz’s Theory of Constituting Space", X. Internationalen Leibniz-Kongresses, 19 July 2016, Leibniz Universitat Hannover.
  35. 稲岡大志、「思想史における信頼I 17世紀篇」、「信頼研究の学際化」第6回ワークショップ、熊本県、2016年8月30日.
  36. 稲岡大志、「「新しくて便利なもの」:ライプニッツ数学研究における図形の推論上の機能について」、第3回日本ライプニッツ協会春季大会シンポジウム「ライプニッツ数理哲学の最前線」、神戸大学、2017年3月25日.
  37. 稲岡大志、「なぜ声優が哲学の問題となるのか?:キャラクターの音声描写の哲学としての声優の哲学」、応用哲学会第9回年次研究大会、福山平成大学、2017年4月22日.
  38. 稲岡大志、「「デカルトについてレポートを書く」とはどういうことか?」、応用哲学会第9回年次研究大会ワークショップ「哲学の授業におけるレポート課題について考える」、福山平成大学、2017年4月23日.
  39. Hiroyuki Inaoka, "Mathematics as Make-Believe: Infinity diagram in Leibniz's mathematical study", Kyoto Philosophical Logic Workshop III, 芝蘭会館別館, 8 September 2017.
  40. Hiroyuki Inaoka, "Leibniz's Mystery of "Abstract Space" ", Philosophy of Mathematics Workshop: From Leibniz to Modern Age, Kobe University Tokyo Office, 2017.11.20.
  41. 稲岡大志、「哲学者は「ポピュラー哲学」から何を学び、何を期待することができるか?」、応用哲学会第10回年次研究大会、名古屋大学、2018年4月8日.
  42. 稲岡大志、「哲学教育の目的としての汎用的スキルの養成とその習得方法としての暗記」、応用哲学会第10回年次研究大会ワークショップ「型と暗記」、名古屋大学、2018年4月8日.
  43. 稲岡大志、「色彩と逆光:数理哲学者としてのライプニッツ・オルタナティヴ」、日本哲学会第77回公募ワークショップ「哲学史研究の哲学 ケーススタディ編:ライプニッツの場合」、神戸大学、2018年5月20日.
  44. 稲岡大志、「厳密であるとはどういうことか?:『算術的求積』をめぐる論争」、日本ライプニッツ協会第10回大会、石川四高記念文化会館、2018年11月10日.
  45. Hiroyuki Inaoka, “Taming of the Space: Leibniz and Riemann”, International Workshop on the variety and unity of modern Germany philosophy from Leibniz, Kant and Schelling with Professor Martin Schonfeld, Kobe University, 5 May, 2019.

  46. 【その他】
  47. 認知脳GCOEテーマ別創成塾第6回「ロボット工学と倫理」において、Paul W. L. Lai氏 (Associate Professor, Nagoya University) による講演 "Why We Need A Third Approach To Teaching Logic, And How It Could Be Implemented." のコメンテーターを務める. 大阪大学吹田キャンパス、2013年6月28日.
  48. 「リチャード・アーサー教授東京講演会」において、Richard Arthur氏(Professor, McMaster University)による講演 "Leibniz from the Perspective of Modern Science" のコメンテーターを務める. 東京大学本郷キャンパス、2016年2月12日.
  49. 日本哲学会第76回大会の公募ワークショップ「信頼関係はいかにして構築されるか?経営学、医療、政治学を中心とした学際的探究の試み」においてオーガナイザーとして登壇.一橋大学国立キャンパス、2017年5月21日.
  50. Vincenzo De Risi 博士特別講演会 ”Mathematizing Space:The metaphysics of space and its relation with geometry in the Early Modern Age” のオーガナイザーと通訳を務める. 神戸大学文学部、2017年17日.
  51. 日本ライプニッツ協会第9回大会において、Vincenzo De Risi博士特別講演 ” Leibniz's Analysis Situs and the Localization of Monads” の司会と通訳を務める. 学習院大学、2017年11月18日.
  52. ワークショップ Philosophy of Mathematics Workshop: From Leibniz to Modern Ageのオーガナイザーを務める. Kobe University Tokyo Office, 2017.11.20.
  53. 『ライプニッツの創世記――自発と依存の形而上学』(根無一信著、慶應義塾大学出版会、2017年)合評会のオーガナイザーと司会を務める。学習院大学、2018年6月2日。
  54. 公開ワークショップ「ネタバレの美学」のコメンテーターとディスカッションのモデレーターを務める。大妻女子大学、2018年11月23日。
  55. トークイベント「哲学者と編集者で考える、<売れる哲学書>のつくり方」に登壇。東京堂ホール、2019年3月10日。
  56. 第1回初期近代哲学ワークショップのオーガナイザーを務める。神戸大学東京オフィス、2019年3月11日。

VII 競争的外部資金獲得歴
    【研究代表者】
  1. 2010年度−11年度 文部科学省科学研究費補助金・若手研究(B)「ライプニッツの数理哲学における想像力概念と数学的認識のメカニズムの解明」(研究課題番号:22720009)
  2. 2012年度−14年度 文部科学省科学研究費補助金・若手研究(B)「数学的実践に着目したライプニッツ数理哲学の全体像の解明」(研究課題番号:24720013)
  3. 2015年度−18年度 文部科学省科学研究費補助金・基盤研究(C)「中期以降のライプニッツ数理哲学の展開の体系的解明」(研究課題番号:15K02002)
  4. 2018年度 文部科学省科学研究費補助金・研究成果公開促進費(学術図書)『ライプニッツの数理哲学』

  5. 【研究分担者】
  6. 2015年8月−2017年7月 サントリー文化財団:人文科学、社会科学に関する学際的グループ研究助成「信頼研究の学際化を目指したプラットフォームの構築−応用哲学的アプローチによる異分野間の方法論の総合−」

VIII 受賞歴
  1. 2014年11月 日本ライプニッツ協会 研究奨励賞 受賞(論文「実体の位置と空間の構成――ライプニッツ空間論の展開の解明に向けて」に対して)