1996年10月1日刊行
 A5判316頁
 頒価1,200円

 

内容紹介

 14号は、1995年10月に惜しまれつつ逝去された神戸大学名誉教授・長谷川善計先生の「追悼論文集」です。先生は神戸大学在職中、社会学研究室の発展に尽力され、この『社会学雑誌』も、先生の「社会学と現実社会をつなぐ交流の場をつくりたい」という発案に端を発し、教官、院生、学生、卒業生の協力をもって発刊されることとなりました。
 「追悼論文集」は先生の業績にほぼ沿う形で、「社会学理論・学説」「家・家族論」「アジア社会論」「現代社会論」の4つにカテゴライズされ、社会学界、社会学研究室関係の執筆者の協力を得、それぞれ5本前後の論文を収録しています。また神戸大学関連の諸先生方や卒業生の方々からの「長谷川先生の思い出」と題した寄稿が掲載されています。
 「社会学理論・学説」では、ドイツ社会学、フランス社会学、アメリカ社会学における理論整理や再解釈、新たな理論提示を、「家・家族論」では、家族研究の動向や、長谷川「家」理論の射程や展開を中心に収録しています。「アジア社会論」では、沖縄、タイ、華僑、長崎県の離島を対象とし、地域性・民族性に富む多様なアジア社会構造についての諸論考を、「現代社会論」では、オウム真理教、クロアチア、混住化、震災といった、日常マスコミで取り上げられる対象を、社会学的に分析した諸論考を収録しています。
 なお、第14号は、長谷川先生の一周忌に合わせるため、例年より半年早く出版しています。

 

目次

追悼号によせて
                              
社会学理論・学説
 岐路に立つ文化社会学者・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・秋元 律郎    
 G・ジンメルにおける「一般社会学」と「純粋社会学」・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・居安  正    
 シンボル社会学の可能性・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・大野 道邦    
 パーソンズの科学論・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・油井 清光    
 「国民的競争国家」と「市民社会」・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・中村 健吾    
 マルセル・モースにおける「全体性」と「力」・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・林  大造  

家・家族論
 家族研究の新たな方法を求めて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・正岡 寛司    
 家・同族研究における長谷川理論の画期性・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・大島真理夫   
 女性の働きと家・村・霊・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・竹内 隆夫   
 日本社会論と家・同族論・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・藤井  勝   
 屹立する学問精神・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・野崎 敏郎   
 自然主義文学と「家」・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・朴  東碩   
 近世社会構造と株仲間・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・多田 哲久  

アジア社会論
 沖縄村落共同体理論の再検討のために・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・北原  淳   
 北タイ農民の灌漑組織・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・高井 康弘   
 阪神大震災と在日中国人コミュニティ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・過   放   
 フィリピンの地方政治とエリート家族・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・長坂  格   
 集落祭祀の空間論的理解をめざして・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・今井 信雄  

現代社会論
 オウム真理教における異常、超常、正常・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・岩崎 信彦   
 クロアチアのセルビア人問題の深層・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・材木 和雄   
 混住化地域における用水管理・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・小林 和美   
 「震災復興まちづくり」における住民の意思決定過程・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・伊藤亜都子 

長谷川先生の思い出
 長谷川先生に感謝・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・鈴木 利章 
 火の玉人生・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・眞方 忠道 
 追想・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・堀  喜望 
 長谷川教授の散華を悼むの記・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・金澤  實 
 長谷川善計さんの憶い出、あれこれ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・杉之原壽一 
 父 長谷川善計との二八年間の軌跡・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・長谷川智子 
 長谷川君を偲んで・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・森脇 和年 
 仰げば尊し・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・大塚 光明 
 長谷川先生を偲んで “いいものを創るには、辛抱が大切です“・・・・・・・・・・・・・・・・・・野田 弘三 
 先生は生きる形が詩人であった・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・藤田 佳代 
 長谷川先生との出会い・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・野瀬  薫 
 人生の師としての先生・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・竹内 隆夫 
 声の記憶・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・佐近田展康 
 長谷川善計先生の思い出・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・坂田有士郎 
 長谷川先生と私・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・金  相圭 
 「長谷川先生の不思議な安心感」・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・山岸 秀樹

故長谷川善計名誉教授略歴
故長谷川善計名誉教授主要著作

<研究室便り>       
<編集後記>