中文(簡体字) 中文(繁体字)

・本研究室では、一週間に講義が一回、学部生対象のゼミが一回、大学院生対象のゼミが一回と計三回の授業が行われている。 その範囲は日本をはじめ中国・朝鮮にも及び、時代は古代から近世までと幅広い内容になっている。

・学部生対象のゼミでは、学生による日本美術に関する作品究発表が行われている。 発表者は指定された史料を読み下し、現代語に訳すばかりではなく、その史料に関係する作品についても調べ、発表する。 これにより日本美術史の基礎的な研究方法を学ぶことができる。 研究発表の初心者には、教官や大学院生が懇切丁寧に研究の方法から発表の仕方まで教えてくれる。 発表の場では学生たちが自由に質疑に応答するなど、非常に活気のある授業である。

・大学院生対象のゼミでも、学生が主体となって教官指定の史料に基づいた研究発表を行っている。 史料は年度によって様々であり、近年では『洛陽伽藍記』、『大唐西域記』、『法顕伝』などが使用された。 学部生対象ゼミよりレベルの高い発表はもちろんのこと、活発な議論が交わされる。

・卒業論文、修士論文の指導に関しては、基本的にそれだけのための授業はないものの、 各自が先生とコミュニケーションをとりながら、個々に進めていき、各ゼミで1〜2回程度の中間発表を行い、適切な指導を受ける。

・私たちの研究室では美術作品を実際に見ることを重視しており、西洋美術史のゼミと合同で2週間に1度美術館や寺社を見学する授業が催されている。 訪れる場所は近畿一円の数ある美術館や博物館、寺社の中から特に目ぼしい作品を公開しているところを選んでいる。 実際の作品を前にして先生の話を聞くのは美術史の至上の講義と言える。
ちなみに見学会の後は非公式の懇談会があり、そこで学生一人一人に対するきめ細かい指導と活発な意見交換があり、研究室の親睦をはかるのにも役立っている。

・そのほか、本研究室の特徴として非常に留学生が多いことがあげられる。 中国、台湾をはじめモンゴル、カナダ、クロアチア、など出身国も多岐にわたり、英語や中国語が飛び交い、国際的な雰囲気の研究室である。

・その研究視野は日本にとどまらず、世界に向けられており、開かれた研究室であるといえよう。

                   
            


神戸大学文学部美術史研究室 制作
arthist@kobe-u.ac.jp